レースレポート
F1 モナコGP
F1モナコGP決勝:ハミルトン今季初優勝。リカルドはまさかのミス。2戦連続で勝利を逃す
F1モナコGPの決勝が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季初優勝を果たした。
編集: 2016/10/07 8:04
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雨の中スタートが切られた、今年のモナコGP。雨脚が強く、セーフティカー先導でのスタートとなった。もちろん、全車がウエットタイヤである。
7周を走ったところで、セーフティカーがピットに戻り、バトルがスタートする。ポールポジションのダニエル・リカルド(レッドブル)が好スタートを決め、2番手のニコ・ロズベルグ(メルセデス)との差をみるみるうちに築いていく。
しかし、スタートと同時にバーチャル・セーフティカー(VSC)が発動。メインストレートでコントロールを失ったジョリオン・パーマー(ルノー)が左側のウォールに激突し、コースに破片を散乱させたため、いきなりのVSCが発動されたのだ。
ただ、すでに雨は上がり、ライン上の水量は少ない。このVSC中にジェンソン・バトン(マクラーレン)らがインターミディエイトタイヤに交換する。
10周目からレースは再開。すると今度は、キミ・ライコネン(フェラーリ)がホテルヘアピンでクラッシュ。ウイングを脱落させてしまう。これでライコネンはリタイアである。
ペース上がらず、精彩を欠くロズベルグ
リカルドのペースが良いと言うか、ロズベルグのペースが上がらず、リカルドはどんどん逃げていく。15周目にはふたりの差は11秒余り。ロズベルグの後方には、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を先頭に5台のマシンが数珠つなぎとなっていく。この中で最初に動いたのはフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)で、早々にインターミディエイトタイヤに交換している。
16周目、ピットからの指示があったのか、ボーリバージュの途中でロズベルグがハミルトンに進路を譲る。ロズベルグを抜いたハミルトンのペースは速く、リカルドとの差を少しずつだが縮めていく。
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も早々にインターミディエイトを投入したひとりだが、ウエットタイヤを履いたフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)を抜けず、ペースを上げることができない。これで、せっかくの戦略が台無しになってしまう。その後方に下がっていたニコ・ヒュルケンベルグ(フォースインディア)も同様だ。これで、遅れてインターミディエイトに交換したセルジオ・ペレス(フォースインディア)の先行を許してしまい、これがレースの最後まで尾を引いてしまうことになる。
ロズベルグは20周を終えた時点でピットイン。インターミディエイトに交換する。リカルドは23周目にピットイン。ただ、ハミルトンはなかなかタイヤを交換しない。そうこうしているうちに、リカルドがハミルトンの背後にピタリと追いつく。ただ、ライン上はかなり乾いてきておりインターミディエイトを挟む必要性はほとんどなくなってきた。
リカルドのタイヤがない!
ザウバーのマーカス・エリクソンが、真っ先にドライタイヤを装着。これを見たバトン、ペレスら中〜上位勢も、ドライタイヤを履く。
31周目にはハミルトンがピットインし、ドライタイヤに交換。この周にロズベルグ、ベッテル、ヒュルケンベルグらもピットに入り、ドライに交換する。
続く32周目にリカルドがピットイン。リカルドはこのインラップを飛ばしに飛ばし、普通に作業をすれば先頭に立てるはずだった……がしかし、ピットではタイヤが用意されておらず、大きく時間をロス。これでハミルトンの先行を許してしまう。
ただ、各チームのタイヤ選択は別れた。メルセデスのふたりはウルトラソフトタイヤ、リカルドはスーパーソフト、ペレスとベッテルはソフト、マクラーレンのふたりはスーパーソフトだ。リカルドからしてみれば、ハミルトンのタイヤが自分のモノより早くタレ、その差が生じることを期待するしかなくなった。
やはり抜けないモナコ
リカルドはすぐさまハミルトンの真後ろにつき、右に左にとマシンを降って、ハミルトンを揺さぶる。まるで、92年のセナ対マンセルを見ているようだ。しかし、その間にリカルドの方がタイヤに限界を迎えてしまったのか、差が開き始める。リカルドはなんとか持ち直し、再三にわたってハミルトン攻略を狙おうとするも、やはりモナコでオーバーテイクを成功させるのは簡単ではない。
後方では、同じようにベッテルが3番手を奪わんとペレスを攻めるも抜けず、さらには5番手のアロンソの後方からロズベルグが迫るもこちらも順位が入れ替わることがない。
結局ハミルトンが、リカルドを抑えきりトップチェッカー。苦しんできたハミルトンが、今季初優勝を挙げた。リカルドは最後力尽き、勝利は叶わず。2戦連続で、ピットのミスにより勝利を失ってしまった。マシンから降りたリカルドは、落胆の色を隠さない。
3位の座を確保したのは、ペレスである。ペレスはこういう荒れたレース、しかもタイヤをしっかりともたせることが要求されるようなレースでは、無類の強さを見せる。年に1回くらいは、こういうレースを見せつけられており、存在感を示している。ベッテルはついぞペレスを抜けず、4位でのフィニッシュだ。
アロンソはロズベルグの攻撃をしのぎきり、5位でフィニッシュ。マクラーレン・ホンダ復活以来、最高位タイの成績だ。ロズベルグはアロンソを抜けなかったばかりか、最後の最後、フィニッシュラインの数メートル手前でヒュルケンベルグにポジションを奪われるという失態を犯し、結局7位フィニッシュである。今後、チャンピオン争いにおいて、この2点が効いてこなければいいが。カルロス・サインツJr.(トロロッソ)が8位。バトンも9位に入り、マクラーレン・ホンダはダブル入賞を果たしている。10位はマッサだ。
なお、前戦スペインGPで勝利を収め、評価を急上昇させたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、この週末3回のクラッシュを繰り返してしまった。
ついにハミルトンが勝った。この勝利で彼は、今後上昇気流に乗っていくことができるのか? 今回精彩を欠いたロズベルグの今後も含め、注目したいところだ。
一方、2戦連続で悔しすぎる形で勝利を失ってしまったリカルド。チームはピットの作業そして連絡体制の再構築が急務であろう。
ある意味”モナコらしい”レースだった今年のモナコGP。次回は特性の大きく変わる、カナダ・モントリオールのレースだ。さて、どんなレースになるのか?
F1モナコGP決勝結果
PosDriverTeamTime/Gap 1
Lewis Hamilton
Mercedes 1:59:29.133 2
Daniel Ricciardo
Red Bull Racing +7.252 3
Sergio Perez
Force India +13.825 4
Sebastian Vettel
Ferrari +15.846 5
Fernando Alonso
McLaren +1:25.076 6
Nico Hulkenberg
Force India +1:32.999 7
Nico Rosberg
Mercedes +1:33.290 8
Carlos Sainz Jr.
Toro Rosso +1 lap 9
Jenson Button
McLaren +1 lap 10
Felipe Massa
Williams +1 lap 11
Esteban Gutierrez
Haas F1 Team +1 lap 12
Valtteri Bottas
Williams +1 lap 13
Pascal Wehrlein
Manor Racing +2 laps 14
Romain Grosjean
Haas F1 Team +2 laps 15
Rio Haryanto
Manor Racing +2 laps R
Marcus Ericsson
Sauber R
Felipe Nasr
Sauber R
Max Verstappen
Red Bull Racing R
Kevin Magnussen
Renault F1 Team R
Daniil Kvyat
Toro Rosso R
Kimi Raikkonen
Ferrari R
Jolyon Palmer
Renault F1 Team
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