レースレポート

F1 中国GP

F1中国GP決勝レポート:ロズベルグ、トラブルフリーで3連勝。跳ね馬は同士討ち

F1中国GPの決勝が行われ、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグが圧倒的なレースを見せて3連勝。2位にはスタート直後にポジションを落としたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が入り、ダニール・クビアト(レッドブル)が3位に入っている。マクラーレンの2台はレースペースが上がらず、揃って入賞を逃している。

編集: 2016/04/17 12:22

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Winner Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team in parc ferme

Podium: winner Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team, second place Sebastian Vettel, Ferrari, third place Daniil Kvyat, Red Bull Racing

Daniel Ricciardo, Red Bull Racing RB12 and Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team W07 lead at the start of the race

Daniel Ricciardo, Red Bull Racing RB12 and Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team W07 lead at the start of the race

Sebastian Vettel, Ferrari SF16-H and Kimi Raikkonen, Ferrari SF16-H make contact at the start of the race

Kimi Raikkonen, Ferrari SF16-H with a broken front wing

Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 Team W07 locks up under braking with a broken front wing

Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team leads behind the FIA Safety Car

Nico Rosberg, Mercedes AMG F1 Team W07

Daniel Ricciardo, Red Bull Racing RB12

Sebastian Vettel, Ferrari SF16-H and Jenson Button, McLaren MP4-31 battle for position

Jenson Button, McLaren and Fernando Alonso, McLaren

Valtteri Bottas, Williams FW38

Daniil Kvyat, Red Bull Racing RB12

 F1第3戦中国GP決勝レース。予選Q3進出組の中ではロズベルグのみがソフト(S)、それ以外は全車スーパーソフト(SS)を履いており、これがどう勝敗を分けるのかに注目が集まった。また、Q3進出を逃したフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)はS、フェルナンド・アロンソはS、ジェンソン・バトンはSSを履いており、マクラーレン・ホンダはふたりの戦略を分けた。

 スタートでは、2番グリッドのダニエル・リカルド(レッドブル)が好スタート。1コーナーでロズベルグの前に出ることに成功する。2列目からスタートしたフェラーリの2台は、併走状態で1コーナーへ。しかし、そのインにレッドブルのクビアトが突っ込んでくる。ベッテルが行き場をなくしたところに、インに切り込んできたライコネンが接触。なんとスタート直後にフェラーリ同士討ち……ライコネンは完全にフロントウイングを失い、ベッテルも翼端板を壊す。後方でもマーカス・エリクソン(ザウバー)とロマン・グロージャン(ハース)、フェリペ・ナッセ(ザウバー)とルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が接触するなど、混乱のスタートとなる。ライコネン、グロージャン、ハミルトンはこの周でピットイン。

 3周目の裏ストレートで、ロズベルグが先頭のリカルドに並びかける。しかし、この時リカルドの左リヤタイヤが突如バースト! コース上の至る所に1周目の混乱時に生じたデブリが落ちており、どうもこれを踏んでしまったようだ。

ベッテル救いのセーフティカー

 これで4周目からセーフティカーが出動。コース上の清掃が行われる。この間に、スーパーソフトでスタートしたクビアト、セルジオ・ペレス(フォースインディア)、ベッテル、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォースインディア)らがピットイン。タイヤ交換を行う。フォースインディアはふたりのドライバーを同時にピットに呼んだため、後方のヒュルケンベルグはピットレーンで必要以上に減速。その後ろにマシンが数珠繋ぎ状態となってしまう。ただ、速度制限区間前だったため、ベッテルがこれを抜いて前へ。ヒュルケンベルグには、後に5秒ストップペナルティが課せられる。

 バトンもこのタイミングでピットイン。他のマシンが軒並みソフトを履く中、バトンはミディアムを選択。この時点でバトンが2ストップ戦略を狙っているだろうことは、容易に想像できた。

 またハミルトンはこのタイミングを活用して、S→SS→Sとタイヤ交換を行い、タイヤ交換義務を果たす。

 レース再開後、後方に下がってしまったベッテル、ハミルトンらのオーバーテイクショーが開始。しかしベッテルは、バルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)を抜く際に接触してしまい、またしてもウイングを破損。カスケードウイングが脱落しかける状態となってしまうものの、ペースを失うことなく、前を追い続ける。

 ロズベルグはこの間に一人旅。まだタイヤ交換を1度も行っていないものの、リカルドに10秒以上の差を築く。リカルドがピットに入ると、ボッタスに対して20秒以上の差。20周目にピットインしてS→Sと替えても、先頭のままレースに復帰している。

戦略失敗? マクラーレン、ミディアム多用の作戦が仇に

 ロズベルグにとっては非常に楽な展開。快調に逃げ、コース復帰後には再び後続との差を広げていく。

 ハミルトンはタイヤをMに交換し、次から次へのオーバーテイクを決めていく。また、ライコネンもひとつづつ順位を上げていく。一方、前半好位置につけていたマクラーレンは、ソフト(バトンの最初のスティントはスーパーソフト)→ミディアム→ミディアムという戦略が裏目に出たのか、バトン、アロンソともにペースが上がらず、42周めにはバトンがサインツJr.に抜かれてしまい、入賞圏外になってしまう。しかもバトンは2セット目のミディアムが最後まで持たず、たまらず45周目にピットインしてスーパーソフトにスイッチ。14番手まで下がってしまう。

 ハミルトンは40周目頃にマッサに近づくが、なかなか抜くことができず、その間にライコネンの接近を許してしまう。そして、46周めの裏ストレートエンドでライコネンが前へ。ライコネンは続く47周目の裏ストレートエンドで、難なくマッサをパス。1周目に後方まで落ちてしまったライコネンは、ここでようやく5番手まで復帰してくる。ハミルトンは再びマッサの後ろにつくも、やはりなかなか抜くことはできない。

 終盤、ペースの劣ったボッタスは、マックス・フェルスタッペン、カルロス・サインツJr.のトロロッソ2台に立て続けにパスされてしまい、10番手へ。

開幕3連勝でタイトルへ前進

 結局、ロズベルグが2番手に40秒近い差をつけてトップチェッカー。開幕からの連勝を3に伸ばした。2位はベッテル。ウイングを2度も壊しながら2位までリカバリーしてきた。3位にはクビアト、4位にはリカルドとレッドブル勢が並び、勝利の期待もあったライコネンは5位フィニッシュである。マッサは最後までハミルトンを凌ぎきり6位、ハミルトンは7位、8位と9位にはトロロッソの若いふたりが入った。マクラーレン勢は、結局入賞ならず。アロンソ12位、バトン13位でフィニッシュしている。

 多くの接触があったにもかかわらず、結局は出走全車の22台が完走。現在のF1の信頼性の高さを物語るレースになった。上位を見てみれば、何の混乱にも巻き込まれなかったのがロズベルグ。後続との差をしっかりと築いてからピットインするという、まさに盤石のレース運びだった。これでロズベルグは今季の獲得ポイントを75。2位ハミルトンとの差は36ポイントとなり、また一歩念願の初タイトル獲得に向け踏み出した。

Race results:

PosDriverTeamTime 1 GermanyNico Rosberg  GermanyMercedes 1:38:53.891 2 GermanySebastian Vettel  ItalyFerrari +37.776 3 RussiaDaniil Kvyat  AustriaRed Bull Racing +45.936 4 AustraliaDaniel Ricciardo  AustriaRed Bull Racing +52.688 5 FinlandKimi Raikkonen  ItalyFerrari +1:05.872 6 BrazilFelipe Massa  United KingdomWilliams +1:15.511 7 United KingdomLewis Hamilton  GermanyMercedes +1:18.230 8 NetherlandsMax Verstappen  ItalyToro Rosso +1:19.268 9 SpainCarlos Sainz Jr.  ItalyToro Rosso +1:24.127 10 FinlandValtteri Bottas  United KingdomWilliams +1:26.192 11 MexicoSergio Perez  IndiaForce India +1:34.283 12 SpainFernando Alonso  United KingdomMcLaren +1:37.253 13 United KingdomJenson Button  United KingdomMcLaren +1:41.990 14 MexicoEsteban Gutierrez  United StatesHaas F1 Team +1 lap 15 GermanyNico Hulkenberg  IndiaForce India +1 lap 16 SwedenMarcus Ericsson  SwitzerlandSauber +1 lap 17 DenmarkKevin Magnussen  FranceRenault F1 Team +1 lap 18 GermanyPascal Wehrlein  United KingdomManor Racing +1 lap 19 FranceRomain Grosjean  United StatesHaas F1 Team +1 lap 20 BrazilFelipe Nasr  SwitzerlandSauber +1 lap 21 IndonesiaRio Haryanto  United KingdomManor Racing +1 lap 22 United KingdomJolyon Palmer  FranceRenault F1 Team +1 lap

 

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