
ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
フェラーリ、F1フランスGPで新フロアを投入か。ルクレール車に試験搭載?
フェラーリはF1フランスGPで新しいデザインのフロアを評価し、レッドブルとの戦いで優位に立とうとしているようだ。


フェラーリはF1第12戦フランスGPに、新しいデザインのフロアを持ち込んでいるようだ。木曜日にピットレーンで目撃されたシャルル・ルクレールのマシンには、フリー走行で評価するために、新デザインのフロアが装着されていたのだ。
一方、カルロス・サインツJr.のマシンには旧デザインのフロアが装着されている(写真円内)。フェラーリは、実走行で比較することで新パーツの評価をしようとしているようだ。
フェラーリは最近のレースで、最適なウイングの選択に技術開発を集中させてきたが、パフォーマンスを引き出すにはフロアが重要であることは、チームもよく認識していた。
フェラーリの新旧フロアを比較すると、トンネルの入り口の内側と外側がよりはっきりと分かれており、フロアフェンス付近は形状がかなり変わっていることが分かる(赤矢印)。
このレイアウトの変更は、トンネルの上面と下面の気流の挙動に影響を及ぼすだろう。
また外から見える部分だけでなく、アンダーフロアにさらなる工夫を凝らして性能を引き出している可能性がある点も、特筆すべきだろう。
この新パーツのポテンシャルが証明された場合、両ドライバーがこの新しいソリューションを自由に使えるようになるかどうかはまだわからない。
予算制限に直面している各チームは、新パーツの価値が証明されるまで、パーツを1台分に制限することでコストを節約しているのだ。

Ferrari F1-75 rear wing comparison
Photo by: Giorgio Piola
カナダGPでは、ルクレールが空気抵抗を削減した新型リヤウイングを使用。その効果が十分あることが分かってからは、2台がこのウイングを使用。トップスピードの面でレッドブルに対抗するために重要なパーツになったと、フェラーリは考えている。
オーストリアGPでルクレールが勝利した後、フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、レッドブルとのストレートでの差はもはやほとんどないと考えていると語った。
「新しいリヤウイングのおかげで、スピードの点では差が縮まったと思う。まだ彼らに若干のアドバンテージはあると思うけど、ほとんどないに等しいよ」
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