F1 サウジアラビアGP

レッドブルPU最強説浮上? フェラーリのサインツJr.「誰もホンダPUを話題に挙げないが、僕らよりも速かった」

フェラーリは、開幕戦バーレーンGPでのレッドブルのストレートスピードの高さに注目している。サインツJr.は、今季もレッドブルが使う”ホンダ製”PUの方が、フェラーリPUよりも強力だと考えているようだ。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB18, battles with Charles Leclerc, Ferrari F1-75

 F1の2022年シーズン開幕戦バーレーンGPの開幕戦を完勝したフェラーリ。しかし彼らは、レッドブルのストレートスピードの速さを脅威に感じており、カルロス・サインツJr.は「ホンダPUのことは誰も言わない」と、レッドブル・パワートレインズの方がフェラーリよりも強力だと語る。

 開幕戦ではフェラーリとレッドブルのラップタイムは互角だったものの、GPSデータを分析したところ、2チームのマシンは全く異なるペース特性を持っていることが明らかになった。

 簡単に言うと、フェラーリのF1-75は加速と低速が得意で、レッドブルのRB18はストレートエンドと高速コーナーでタイムを稼いでいたのだ。

 今季のフェラーリ製パワーユニット(PU)は、メルセデスとホンダ(レッドブル・パワートレインズ/RBP)のPUに馬力面で他を凌駕したとも言われている。ただ、開幕戦でレッドブルがフェラーリとの馬力差を埋めるべく、ダウンフォースを犠牲に高いストレートスピードを得ていたのであれば、高速コーナーでタイムを稼ぐことはできなかったはず……つまりレッドブルは、ある程度のダウンフォースはつけながらも、ストレートであれだけの速さを発揮していたということになる。そう考えると、レッドブルPUがフェラーリよりも馬力面で上回っているという可能性も浮上する。

 レッドブルのストレートスピードについてmotorsport.comに尋ねられたフェラーリのカルロス・サインツJr.は、現在チームが分析している途中であると答えた。

「それは僕らが調査していることのひとつだ」とサインツJr.は言う。

「レッドブルと僕らの差は、まさに君が言うところにあると推測しているからだ」

「ダウンフォース量を分析して、サーキットのどの辺りで僕らが強化できるかを調べているところだよ」

「分析では、僕らがPU面で改善できているとわかっているが、他チームにもまだ競争力がある。彼らはPUでもダウンフォースの面でもとても強いから、厳しい戦いになるだろうね」

Carlos Sainz Jr., Ferrari track walk

Carlos Sainz Jr., Ferrari track walk

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

 またサインツJr.は、フェラーリPUがグリッド最強という説に否定的な姿勢を取っている。

「最強とは言えないが、良いPUではある」と彼は言う。

「レッドブルは僕らよりもトップスピードが出ていたし、誰もホンダPUのことは話題に挙げない」

「突然フェラーリがトップになったようにも見えるけど、レッドブルの方が5km/hも速かった。フェラーリだけじゃなく、他チームについても議論する必要がある。今のところ信頼性に関しては、僕らは安心できる」

 なお、開幕戦を制したサインツJr.のチームメイトであるシャルル・ルクレールは、第2戦サウジアラビアGPでは、レッドブルとのスピード差に対する答えを出すことがカギになると語っている。

「僕らがそのことに取り組んでいるのは間違いない」とルクレールは言う。

「調べているが、サーキットごとに異なるモノでもあると思う」

「(レッドブルが)バーレーンの直線で見せたモノを見ると、今回のようなサーキットでは彼らはさらに強くなるかもしれない。だから、僕らはこのままプッシュし続ける必要があるんだ」

 
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