”価値の無いリスク”を負ったフェラーリ、ルクレールQ1敗退のミス認める
フェラーリは、シャルル・ルクレールが予選Q1で敗退を喫したことについて、戦略ミスを認めた。
Charles Leclerc, Ferrari after being knocked out in Q1
Mark Sutton / Motorsport Images
フェラーリは、モナコGPの予選Q1においてシャルル・ルクレールをピットに留めるという判断が、ミスだったと認めた。
ルクレールは、予選で最初に履いたタイヤにフラットスポットを作ってしまいピットに戻った。この時点で彼は1分12秒149のタイムを記録し6番手につけていた。
Q1の残り時間が2分を切った時点で、持ちタイムが1分12秒台のマシンはルクレールを除いて全車がアタックへ。路面状況の改善もあってか、続々と各車のタイムが上がっていき、ルクレールは16番手までポジションを落とした。コースに出ていなかったルクレールになす術はなく、Q1敗退が決定した。15番手でQ2に進んだニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)は1分12秒097で、ルクレールとは0.052秒差だった。
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、予選後に予定外のメディアブリーフィングを行った。
ビノットは「フェラーリとしては、起こるべきではないミスだったと責められるかもしれない」と認めながらも、メルセデスに追いつくためには”リスクを取る”必要があったと反論した。
チームは、タイヤを1セット節約するために、ルクレールを2度目の走行に送り出すのを避けたかったのだという。それが、メルセデスやレッドブルに対抗する上で、ベストだと考えていたようだ。
「しかし予選最後のアタックで彼らに挑戦することよりも、Q2に進めなかった影響の方が大きいのは間違いない」と、ビノットは語った。
そして彼は、カットオフ(Q2進出ボーダー)タイムの”判断を誤った”と認めた。
「カットオフタイムは、すべてのドライバーのセクタータイムから、リアルタイムに計算される」
「通常、我々はその計算されたカットオフタイムに、マージンを追加する。そのマージンは、通常のセッションで起こりうる不確実性や誤差を考慮し、十分に余裕のあるものにする」
「確かに、今回起こったことを考えれば、我々が適用したマージンは十分ではなかったか、ごく僅かだった」
ルクレール本人は、チームの判断に疑問を投げかけていたものの、明確な返答が得られなかったと述べた。ただビノットは、セッション終了間際にQ1脱落圏内にいたセバスチャン・ベッテル1台に、チームが集中しすぎたのではないかという指摘については否定している。
「我々はふたつのフルチームを持っている。各ドライバーにひとつだ」
「その点で妥協はなかった。しきい値はふたりのドライバーで同じだったんだ」
「一方で、我々は(ルクレールを)コースへ送り出すべきだった。シャルルはコックピットから『僕も出るべきじゃないか? 少しギリギリすぎる。僕たちは危ないと思う』と聞いてきた」
「我々は『いいや、データがある。(Q2進出には)十分だと信じている』と答えた。でもそうではなかった」
motorsport.comはビノットに、”個人的に”チームの決定を覆すことを考えたり、ルクレールと同じようにギリギリすぎると考えたりはしなかったのかと訊くと、彼は次のように答えた。
「我々は僅差になるだろうと十分に慎重になっていたが、我々のツールが十分なタイムだと示していたんだ」
「我々はリスクを負っていたが、それがあまりにも大きすぎた。あのような状況で、それは価値がない。判断を誤った。そしてそれはミスによるものだ」
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