攻め時は今じゃない……フェラーリ、レッドブルの開発”息切れ”を期待「このペースで開発は続かない」
フェラーリは、現時点でレッドブルの方が速いと認めながらも、積極的なアップグレードを維持し続けることは難しいと考えている。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
F1第5戦マイアミGPは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがフェラーリのシャルル・ルクレールをコース上でオーバーテイクし逆転し、優勝を飾った。
前戦エミリア・ロマーニャGPから連勝を飾ったフェルスタッペンの走りを見る限り、最近のマシン開発によって勢力図はシーズン開幕時から変化し、今はフェラーリに対してレッドブルがアドバンテージを持っているようにも見える。
しかしながら、フェラーリがこれまで大きなアップデートを導入していないのも事実。今回のマイアミGPに持ち込まれた低ダウンフォース仕様パッケージが、その最初の一歩だった。
今季の予算制限額は1億4000万ドル(約184億円)。F1のビッグチームにとっては決して余裕がある額ではなく、レッドブルは積極的な開発の結果、開発予算を使い果たし、その代償を払うことになると、フェラーリは考えているようだ。
マイアミGPのレース後フェラーリのマッティア・ビノット代表は、レッドブルとのパフォーマンスの差は、レッドブルがエミリア・ロマーニャGPに持ち込んだアップグレードによって説明できると語った。
同時に、レッドブルが予算制限を超えないように、このままのペースで開発を進めることは不可能だとも主張した。
「レッドブルがシーズン当初からクルマを改良し、アップグレードを導入してきたのは事実だ」
「この2戦を見ていると、おそらく彼らは我々より1周あたりコンマ数秒は速くなったはずだ。このペースを維持するためには、開発を進めてアップグレードを行なう必要があることは間違いない」
「予算の上限もあるから、ある段階でレッドブルが開発を止めることになると予想している。そうでなければ、私にはどうやっているのか理解できない」
フェラーリは、次戦スペインGPに今季初のメジャーアップグレードパッケージを投入する予定だ。
「次の数レース、少なくとも我々はアップグレードを導入してクルマをできる限り開発する。我々のターンだ」と、ビノットは言う。
「バルセロナに持ち込むパッケージが、我々にとって重要なモノになっても不思議ではない」
「いつものように我々が導入するパッケージが期待通りに機能することを望んでいるし、そうであれば、レッドブルとのギャップを埋めるために良いものになるはずだ」
アップグレードをかなり厳選して進めているフェラーリ。ビノットは予算の制約により、今季のアップグレードは控えめにせざるを得ないという。
「レースごとにアップグレードするような予算はない。とてもシンプルなことだ」
「開発能力がないからではなく、予算の上限があるからだ。だから、適切なタイミングで、適切な額を支出し、なんとか開発に集中できるようにする必要があるんだ」
フェラーリの”攻め時”はいつなのかという質問に対して、ビノットは「我々が何をするか、宣言するつもりはない」と付け加えている。
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