フェラーリ、セバスチャン・ベッテルとの契約を延長せず。今季限りでの離別が決定
フェラーリは、セバスチャン・ベッテルとの契約を延長しないことを決定。ベッテルは今季限りでチームを離脱することになった。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
フェラーリは5月12日(火)のヨーロッパ時間朝、セバスチャン・ベッテルが今季限りでチームを離れることを明らかにした。
レッドブルで4度のタイトルを獲得した後、2015年からフェラーリに移籍したベッテル。現在の契約は今年限りとなっており、ベッテルとチームの間で延長に関する交渉が進められていた。
しかし、交渉がまとまることはなく、ベッテルの今季限りでの離脱が決定した。
「僕とスクーデリア・フェラーリとの関係は、2020年末に終了する」
ベッテルは、チームのリリースにそうコメントした。
「このスポーツで可能な限り最高の結果を得るためには、すべての関係者が完全に調和して働くことが不可欠だ。チームと僕は、来季以降も一緒にいたいという欲求を、もはや共有していないことに気づいた。この決定には、金銭的な問題は関係ない。僕がそれを原因に選択することは決してない」
「ここ数ヵ月の間に起こったことは、多くの人が自分の人生における本当の優先事項について振り返るきっかけになった。想像力を駆使して、変化した状況に対応する新しいアプローチを採る必要がある。僕自身、将来に向けて本当に重要なものが何なのか、考える時間を取る」
「スクーデリア・フェラーリは、F1で特別な地位に立っている。最後にフェラーリのファミリー全員、そして何よりも世界中のティフォシに、長年に渡って僕をサポートしてくれたことに感謝したいと思う」
「僕の当面の目標は、いくつかの美しい瞬間を共に共有し、フェラーリでの長いスティントを終えることだ。これまで楽しんできた思い出に付け加えたい」
またフェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットも、プレスリリースに次のようにコメントを寄せた。
「これは我々とセバスチャンが共に下した決断であり、両者にとってベストなことだと感じている」
そうビノット代表は語る。
「ドライバーとして、そして人としてのセバスチャンの価値を考えれば、この決断は簡単なモノではなかった。この決断に繋がった特定の理由はなかったが、友好的な関係とは別に、それぞれの目標を達成するためには、別の方向に進む時が来たということだ」
「セバスチャンはすでに、スクーデリアの歴史の一部である。これまでに14のグランプリを制し、このチームで3番目に成功したドライバーとなっている。彼はまた、我々と共に最も多くのポイントを獲得したドライバーでもある。共に戦った5年で、彼はドライバーズチャンピオンシップのトップ3を3度も獲得し、チームがコンストラクターズチャンピオンシップのトップ3を確保するのに大いに貢献している」
「フェラーリの全てのスタッフを代表して、セバスチャンの素晴らしいプロフェッショナリズムと、この5年の間に彼が示してくれた人間としての資質に感謝したい。我々はまだ、彼と共にワールドタイトルを獲得できていない。これが実現できれば、彼にとっては5回目のタイトルということになる。この異常な形になっている2020年シーズンからも、まだ多くのことを得られると信じている」
なおベッテルの来季以降の可能性については不透明なままである。ただ、メルセデスやレッドブルに加入するのは難しいと見られており、中団グループにそのシートを探すか、あるいはF1から引退するかということになるだろう。
2021年以降、フェラーリでシャルル・ルクレールのチームメイトを務めるドライバーも、現時点では決定しておらず、現マクラーレンのカルロス・サインツJr.らの名が取り沙汰されている。
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