フェラーリF1、確かな進歩を実感。新PUの実力は「あと4回ほど予選を戦ってみないと……」
フェラーリは、新しいパワーユニットの進歩度合いを確かめるためには、あと4回ほど予選を戦う必要があると考えているようだ。
Charles Leclerc, Ferrari SF21
Charles Coates / Motorsport Images
フェラーリは2020年シーズンに大いに苦しんだパワー不足から脱却するため、2021年に向けてパワーユニット(PU)の開発に力を注いてできた。開幕戦バーレーンGPのパフォーマンスを見る限り、その成果は大きかったように思われるが、スポーティングディレクターのローレン・メキーズは、新PUの進化はあと4回ほど予選を戦ってみないと分からないと話した。
フェラーリが昨年コンストラクターズランキング6位に低迷した大きな要因は、空気抵抗の大きなシャシーとPUのパワー不足による、直線スピードの遅さだった。
2021年に向けて問題の解消に取り組んできたフェラーリは、プレシーズンテストやバーレーンGPの結果から前進したことを確信しているが、主要なライバルたちと比較してどれほどの進歩があったかを判断するために、もう少し時間が欲しいと考えているようだ。
メキーズは次のように述べている。
「我々は間違いなく改善している。我々は目にしたものに満足している」
「しかしレーストラックで最大限の力を発揮するためには、常にやるべきことがある。なぜなら、(バーレーンは)特殊な条件だからだ。猛暑のピークである午後から、夜にかけて走行をするからだ」
「もちろん、我々は自分たちの数値は正確に把握している。しかし、問題はその数値が、他のチームの進歩を考慮した時にどれくらいなのかということだ。そしてその本当の答えは、予選を分析した時に分かってくると思う」
「そうした推測の性質上、信頼できるような数字を得るためには何度か予選を行なう必要がある。そうして初めて、ファクトリーに戻って『よしみんな、自分たちがどれだけ進歩したか分かった。自分たちが他と比べてどういう位置にいて、冬の間に自分たちが果たした進歩はこれくらいだ』と言えるんだ」
「それは2~3回、あるいは4回程度の予選を経て、他のチームの出力を統合的に推定できるようになってからできることなんだ」
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットはバーレーンGP後、昨季苦しんだストレートでのハンディキャップを補えていることに安堵の表情を見せた。
しかしその進歩がPUによるものなのか、空力特性の向上によるものなのかは分からないという。
「確かにPUは改善されているし、ザウバー(アルファロメオ)やハースが進歩しているのを見て嬉しく思う。我々は可能な限りすべてのエリアで進歩したと思う。エアロの挙動は間違いなく良くなっているし、(実験データと実走行データの)相関性も良い」
「PUもクルマも、全体的に改善できるところを改善してきたので、パッケージ全体の力だと思う。どこかひとつのエリアだけのことを言っているのではなく、今はパッケージ全体が良くなっているんだ」
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