プレッシャーを力に変えて。フェラーリF1新代表、”ティフォシ”からの期待は「ポジティブなモノ」チームの理解も進む
スクーデリア・フェラーリのフレデリック・バスール代表は、ファンの期待からくるプレッシャーを既に感じていると認めたものの、それがチームにとってプラスになると彼は考えている。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
今年初め、前任のマッティア・ビノットの辞任に伴い、スクーデリア・フェラーリにチーム代表として加入したフレデリック・バスールは、フェラーリの熱狂的なファン”ティフォシ”からの期待は「ポジティブなモノ」だと考えている。
フェラーリで本拠地イタリア・マラネロでかなり激しい政治が繰り広げられているというのは、チームの外からも広く知られていることで、近年はチーム代表の入れ替えが頻繁に行なわれている。
しかしバスールは、フェラーリのチーム代表としての初陣を前に、仕事をする上では他チームとさほど変わらないと考えている。ただ、熱狂的なティフォシの存在がチームに独特なプレッシャーを与えていることは認めている。
フェラーリ内部の政治にどう対処してきたかとmotorsport.comが尋ねると、バスールは「他のところより難しいとは思わない」と答えて、次のように続けた。
「チーム内の情熱と熱気は計り知れない。2週間前の発表会では、フェンスの向こうに何千人ものティフォシがいた。このようなケースは世界のどこにも無いだろう」
「ホテルにもファンが駆けつけるなど、その熱気は至るところで感じられる。これがある種のプレッシャーになっている」
「問題はそれが良いプレッシャーなのか、モチベーションのようなモノなのか……私がそうやって受け止めているのか、それとも成長を抑制するようなモノなのか、というところだ」
「正直なところ、ポジティブだと思っている。やっていると、これ(プレッシャー)が欲しくなるのだ。ショーやスポーツをやっていて、人目にさらされないようにするのは無理だ」
「F1には期待を向けるファンがいることは分かっているし、おそらくイタリアでは他の国よりも少し期待が大きいだろう。でも、今のところ問題ないよ」
Frederic Vasseur, Team Principal and General Manager, Scuderia Ferrari
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
またバスールは就任から数週間をかけて、フェラーリの長所と短所を理解することに努めたという。
彼は2022年シーズンにチームが犯した失態を受けて、戦略チームの再編成など、既にいくつかの変更を加えている。
そして彼はフェラーリが悲願のタイトル獲得に向けて必要な改善を行なうと心に決めた一方で、チームを丸ごと刷新することは間違っていると考えている。
「謙虚に取り組む必要がある」
バスールは自身のアプローチに対してそう語った。
「このチームは昨年チャンピオンシップで2位だったし、私が加わって全てを変える必要はない」
「一歩一歩やっていくしかない。この数週間で、沢山のことを消化する必要がある」
「今後数週間で少しずつ変えていくところもある。でもフレデリック・バスールやフェラーリとは関係ない。これは我々のビジネスのDNAだ」
「グリッド上の誰かが自分のやっていることに満足していたら、その人は死んでいるも同然だ。つまり我々は常に(問題を)議題として挙げて、次のレースに向けてより良い仕事をしようとする必要がある」
「ファクトリーで働く人たちもベストを尽くそうという意識が必要だと思う。コース上で見える部分だけでなく、あらゆる部分を改善するためにファクトリーで行なわれていることがパフォーマンスにも繋がっているのだ」
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