フェラーリ、既に来季マシン開発に“90%から95%”移行済み。今季の3位争いより将来の躍進を優先
フェラーリのF1スポーティングディレクターであるローレン・メキーズは、チームが2022年マシンの開発に「90%から95%移行した」と語っており、今季マクラーレンを倒すために来季向けの開発を妥協することはないと語った。
昨年コンストラクターズランキング6位に沈んだフェラーリは今季、パワーユニットの改良もあってパフォーマンスが向上。メルセデス、レッドブルに次ぐ第3のチームの座をマクラーレンと争っている。
今季のF1はここまで4レースが終了したが、フェラーリはシャルル・ルクレールが4位を2度記録し、新加入のカルロス・サインツJr.もエミリア・ロマーニャGPの5位を筆頭に3度入賞するなど、60ポイントを獲得してコンストラクターズランキング4番手につけている。3番手マクラーレンとの差は5ポイントであり、シーズン終了までこの2チームの争いは続きそうだ。
しかしながら、フェラーリのスポーティングディレクターを務めるローレン・メキーズによると、既にチームは新しい技術規則に対応した2022年マシンの開発に舵を切ったようだ。
「我々は既に、完全に(2022年マシンの開発に)切り替えている」
メキーズはそう語った。
「数字で表すならば、90%か95%といったところだ。その辺りは何とでも言えるが、とにかくそういう段階まで来ているんだ」
一方、ライバルであるマクラーレンのアンドレアス・ザイドル代表は第4戦スペインGPの後、フェラーリとの戦いを続けていくためには引き続きアップデートを行なっていくことが重要であるとして、今後の数レースの内にさらなるアップデートをすることを明かしていた。
フェラーリもマクラーレンに対抗するため、現行マシンの開発にもっとリソースを割くことになる可能性はあるのか? そう尋ねられたメキーズは、今季のアプローチを変更するつもりはないと答えた。
「我々は2022年に焦点を当てている。これはハッキリしている」とメキーズは言う。
「コンマ数秒、もしくは100分の数秒の差で6位から3位になるような状況だからといって、我々の戦略は変わらない。我々の焦点は来年にある」
「我々は既にリソースの大半を切り替えている。ただ今のマシンの細部が変更されないという訳ではないし、レースで学んだことには対処していく」
「しかし、例え争いがタイトだったとしても、我々の焦点は来年なんだ。それは明確に決まっていることだ」
またメキーズ曰く、2021年シーズンにあまりアップデートを行なわないことは、チームにとって悪いことばかりではないという。彼は毎週末パフォーマンスが安定していることによって、週末ごとのチームの働きぶりを評価しやすくなると考えているようだ。
「これはレースチームにとって良いニュースでもあると思う」とメキーズ。
「なぜなら、チームとしての進歩の具合は、マシン開発の量などによって常にぼやけてしまうからだ。相手が進歩したのか、自分たちが進歩したのか分からないんだ。しかし今回は開発がほとんど行なわれない」
「他のマシンとの差はコンマ数秒、もしくは100分の数秒しかないし、あとはファクトリーやコース上でいかに良い準備ができるか、いかにうまく仕事をこなし、いかに適応できるかにかかっている」
「だからレースチームにとっては良いニュースだと思う。なぜなら、これはつまり今、我々が持っている力が大事になるということだし、その中で僅差の戦いが繰り広げられているということは皆にとって大きな挑戦になるからだ」
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