ミック・シューマッハーはF1にたどり着けるか。フェラーリ代表は成長に期待
フェラーリはジュニアドライバーであるミック・シューマッハーが、将来的にF1のシートを獲得する「有力な候補」であると考えている。
写真:: Rémi Dargegen / RM Sotheby’s
F1で歴代最多となる7度の年間王者に輝いたミハエルを父に持つミック・シューマッハー。彼は2019年にFIA F2にステップアップし、ハンガリー戦レース2で初優勝を飾るなど計9度の入賞を記録してランキング12位となった。
さらにシューマッハーは同年にF1の公式テストも経験。バーレーンGP後に行なわれたテストで、フェラーリとアルファロメオのマシンをドライブした。
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、フェラーリが2020年のシューマッハーに「とても期待している」と語った。
「彼をFDA(フェラーリ・ドライバー・アカデミー)の一員にしたことを我々は誇りに思っている」
「それは彼がミハエル・シューマッハーの息子だからというわけではなく、彼がひとりのドライバーとして優秀だからだ。現に彼は2019年に良いパフォーマンスを見せた」
「ランキングを見ると、経験豊富なドライバーたちが上位につけている。彼がルーキーであることを考えると、とてもよくやったと思う。だから2020年は彼がどれだけ進歩できるかを見るための重要なシーズンになるだろう」
「我々は経験を積んだ彼にとても期待しているし、彼がF1ドライバーの有力候補であることは間違いないと思っている」
そう語ったビノットだが、シューマッハーがF1でフェラーリのドライバーになれるかどうかを判断するのは時期尚早だと考えている。フェラーリはアルファロメオのシートを1席コントロール下においており、シューマッハーがF1デビューを果たす場合はまずアルファロメオからのスタートになると思われる。
「彼が将来的にフェラーリのドライバー候補になるかどうか? それを考えるのは時期尚早だと思う」とビノットは続けた。
「2021年は全く新しいタイプのマシンになるので、ドライバーの経験が重要になってくると思う。よって、少なくとも2021年(のトップチーム入り)は時期尚早だと感じる」
「ただし、彼がこのグループ(FDA)に留まり続けるだけの才能があると我々は信じている」
motorsport.comの調べによると、シューマッハーは2020年のアルファロメオのレギュラードライバー候補になっていたようだが、彼のF2でのリザルト、そしてレギュラーのアントニオ・ジョビナッツィが後半戦に見せた成長を加味した結果、ジョビナッツィ残留の方向に動いたようだ。
シューマッハーは2020年も引き続きプレマからF2に参戦する。チームメイトは2019年のFIA F3王者で、同じくFDAの一員であるロバート・シュバルツマンだ。さらにFDAからはカラム・アイロット(ユニ-ヴィルトゥオーシ)、マーカス・アームストロング(ARTグランプリ)、ジュリアーノ・アレジ(HWA)のF2参戦も決定しており、フェラーリ育成ドライバーによる激しい戦いが繰り広げられることとなる。
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