フェラーリ、新PUによる改善の詳細明かさず。ビノット代表「重要なのは、新技術で前進した事実」
フェラーリのマッティア・ビノット代表は、F1ロシアGPでパワーユニットのアップデートを行ない、パフォーマンスの面で一歩前進したと語った。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
フェラーリは、F1第15戦ロシアGPでパワーユニット(PU)のハイブリッド・システムをアップデートしたと発表。シャルル・ルクレールがその新PUを搭載したため、グリッド降格ペナルティを受けて19番手から決勝レースを戦った。
ルクレールはポイント圏内までポジションを上げ、終盤に8番手を走行していたが、雨が降り出す中でスリックタイヤで長くコースに留まりすぎてしまったことでポジションを落とし、15位でレースを終えた。
ルクレールが使った改良型PUの出力向上は10馬力にも満たないと言われているが、フェラーリは導入前から、それが2022年以降に向けての基盤づくりを大きな目的としていると明かしていた。
スポーティングディレクターのローラン・メキーズも、予選後に新PUの結果に満足していると述べたものの、「ゲームを変えるようなモノではない」と話している。
レース後、フェラーリのマッティア・ビノット代表は、PUの改良によってどれほどタイムが向上したのか、数字で表すことはしたくないと語り、将来に向けた計画を立てることが最も重要であると強調した。
「数値化はしたくない」
ビノットは、新PUによるタイム向上について訊かれ、そう答えた。
「それは、我々の守秘義務に関わることだと思う」
「しかしシャルルやローランが言っていたように、我々にとってもっと重要なことは、この新しい技術を使ってできる限りの前進をしたということだ」
「経験という意味では、2022年に向けて間違いなく助けになるだろう」
「しかし、シャルルがそれを手に入れ、今季残りの期間、それを使えることに私は満足しているが、これはまだ一歩だ」
フェラーリはルクレールと同様、カルロス・サインツJr.のマシンにも新PUを投入することを計画しているが、そうすればサインツJr.はそのレースでグリッド降格ペナルティを受けなくてはならない。
しかし、フェラーリはマクラーレンとコンストラクターズランキング3番手を巡って争っており、この新PUは間違いなくそれを後押しするだろう。今季残りは7レースだが、フェラーリは17.5ポイント差でマクラーレンを追いかけている。
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