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フェラーリ、戦略判断は正しかったと自信。ルクレールの速度違反はフェルスタッペンの捨てバイザーが原因?

フェラーリは、シャルル・ルクレールのブレーキダクトに挟まった捨てバイザーに起因するセンサーの故障が、終盤のピットレーン速度違反の不運なペナルティにつながったと考えている。

Charles Leclerc, Ferrari F1-75

写真:: Erik Junius

 フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1ベルギーGPのレース終盤、5番手走行中にピットイン。ファステストラップのボーナスポイントを狙ったが、この際にピットレーンで速度違反があったとして、5秒のタイム加算ペナルティを受けてしまった。

 これにより、ルクレールはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に次ぐ6位へと後退。ピットアウト時にアロンソに前に出られたこともあって、ファステストラップ獲得もならなかった。

 ルクレールは速度違反の責任は自分にあると認めたが、チーム代表のマッティア・ビノットは、ルクレールの右フロントブレーキダクトに捨てバイザー(ティアオフ)が引っかかったことによるセンサー不良で、測定が正確にできていなかった可能性があると明かした。

 ルクレールは捨てバイザーがブレーキダクトに詰まったことが原因のオーバーヒートで、3周目終わりに予定外のピットインを強いられた。ルクレールのすぐ前を走っていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は1周目に、ダストを浴びたことで捨てバイザーを剥がしたとコメントしており、ルクレールにフェルスタッペンのバイザーが詰まった可能性は高いだろう。

「本当に、本当に(スピード違反は)ボーダーラインだった」とビノットはレース後、motorsport.comの取材にそう応えた。

「マックスのティアオフによる右フロントのオーバーヒートで通常のセンサーが故障したため、速度を測定することができなかったし、リカバリー(システム)も正確ではなかったかもしれない」

「全体的にはアンラッキーな状況だったと思う。だからといって、ファステストラップを狙えるコンディションになった時に、決断する勇気を捨てたわけではない」

 ルクレールは、ピットレーン制限速度80km/hを1km/h超過したとスチュワードに指摘され、5秒のタイムペナルティを科されることになった。

 フェルスタッペンが14番グリッドからレースを制し、ファステストラップも獲得したことで、ルクレールとのポイント差を98ポイントまで拡大した。ルクレールとフェラーリにとっては、またしても大きな後退となった。

 ビノットは、ファステストラップのボーナスポイントを獲得するためにルクレールをピットに入れたことは正しい判断だったと考えているようだ。

「ファステストラップを獲得するためのチャンスだったし、ピットストップしてそれを狙うだけのマージンがあった」

「正しい判断だったと思うし、フェルナンドと非常に接近するだろうということもわかっていた。ただ、ポジションを失ったのはきつかった」

「でも、彼のほうがタイヤがフレッシュだから、抜き返すことができると分かっていた。DRSやメインストレートでのトップスピードの面でも有利だったはずだ」

「もう一度言うが、正しい判断だったと思う」

 フェラーリは今季、何度か戦略ミスを犯しており、ベルギーGPでもルクレールはエンジニアからどのタイヤを選ぶべきか、何度も質問を受けていた。

 しかしビノットは、フェラーリの戦略を見直す必要は「まったくない」と考えている。

「もちろん、常に改善する必要があるし、反省すべき点もある」

「しかしシーズンを振り返ってみると、真実や現実と比較して、外部から見てそう認識されていることが多いと思う。我々はミスをしていないのに、ミスをしたと認識されていることもあると思うんだ」

「それ以上に、今回に限って言えば、彼をストップさせたのは正しい判断だったと思う。F1では勇気が必要なんだ」

 
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