フェラーリ、予算オーバーのレッドブルに対する罰則に不満「影響は非常に限定的になる可能性も」
フェラーリは、昨年の予算を超過したレッドブルに科せられたペナルティについて、影響は非常に限定的だと考えており、満足していないと述べた。
FIAは10月28日、レッドブルが昨年の財務規則に違反したとされる件について、違反行為を認める協定(ABA)に合意したと発表した。
この合意により、レッドブルは700万ドルの罰金と今後12ヵ月間の空力テスト時間10%削減のペナルティを受けることになった。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、「厳しいモノ」だとして、今後のマシン開発への影響は「莫大」だと語っている。
フェラーリはここ数ヵ月、予算上限違反の可能性がある場合に厳しい制裁を求める姿勢を明確にしており、財務規則の整合性を守ることが極めて重要だと述べている。
メキシコシティGPのFP2後に『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に出演したフェラーリのスポーティングディレクターであるローラン・メキーズは、今回の決定について”非常に明確な結論”と評し、FIAの透明性を賞賛している。
しかしメキーズは、レッドブルが超過したとされる180万ポンドがマシン開発に与える影響は大きいと話す。
「我々はここ数週間、50万ポンド、100万ポンド、200万ポンド、300万ポンドの追加資金で何ができるかをよく話し合ってきた」とメキーズは語った。
「200万ポンドはかなりの額で、この話題については何度か意見を述べたことがある」
「フェラーリとしては、この数字がコンマ数秒に相当すると考えている。だからそれがレースの結果や、チャンピオンシップに大きな影響を与えていた可能性があるということは容易に理解できる」
メキーズは、空力テストの削減が過剰な支出による利益を相殺するとフェラーリは考えていなかったという。また、レッドブルの来季予算自体には影響がないことから、空力テストが減少して費用が浮いた分、他のところにもっとお金をかけられると指摘した。
「ペナルティに関してはふたつの重要な理由から、我々は満足していない」
「ひとつは空力テスト時間の10%削減が、ラップタイムにどう対応するのか、我々フェラーリには理解できないことだ」
「さらに、それにはもうひとつ問題がある。予算上限の削減がないため、基本的にお金を他のところに使うように促す効果があるということだ」
「10%削減によって風洞やCFDに使えなくなったお金を、車重の軽減や他のことに使う自由があるのだ」
「我々が懸念しているのは、この2つの要素が組み合わさることで、ペナルティの実質的な効果が非常に限定的になるということだ」
一方でメキーズはこの判決を受け入れ、これ以上長引かせることなく、この事件を収束させることが重要だと考えている。そして来年はこのような事態が繰り返されないよう、より迅速な解決を望んでいる。
「2022年に向けて、来年10月まで監査の結果を待つ必要がないようにすることは、我々にとっても、F1全体にとっても、ファンにとっても非常に重要なことだと思う」
「我々はFIAができるだけ早く結論を出すために必要なことを行ない、サポートする」
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