3強“返り咲き”目指すフェラーリ、2021年はアストンマーチンとアルファタウリを警戒
フェラーリは、2021年シーズンにおいてライバルたちがトークンシステムの“抜け穴”を活用できるため、コンストラクターズ3位という目標の実現は簡単ではないと考えている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
パワー不足のエンジンと空気抵抗の大きいシャシーに悩まされ、2020年シーズンはコンストラクターズランキング6位に終わったフェラーリ。2021年シーズンでは前年のシャシーを継続使用するということもあり、各チームの勢力図にそれほど大きな変動はないと見られているが、フェラーリはチームがトップ3に返り咲くことができない理由はないと考えている。
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは次のように語った。
「過去5年間、チームはランキング2位でフィニッシュする力があった。1度だけ3位だったがね」
「だから3位になるのは完全に不可能ではないと思う。少なくとも来シーズンの最低限の目標にするべきだ」
しかしながらビノットは、2021年にトークンシステムが導入されることでその目標を達成することが簡単ではないことも自覚している。
各チームはトークンシステムが導入されることによって、開発のリソースをどこに費やすかを選択しなければならくなる。チームにはそれぞれふたつのトークンを与えられており、それを使ってどこをアップグレードするのか、見極めなければならないのだ。
しかしながら、アストンマーチン(2020年までのレーシングポイント)やアルファタウリのようにトップチームのカスタマーパーツを使用しているチームは、トークンシステムの“抜け穴”を活用することができる。例えばアストンマーチンは2021年に向けて、現在使用している2019年型のメルセデス製ギヤボックスをトークンを使うことなく2020年型にアップグレードすることができるのだ。
「トークンシステムがあるので、来年に向けての開発には限界がある」とビノットは言う。
「使えるトークンがふたつしかないので、我々はなんとかしてその範囲内で今年の(マシンの)弱点を修正しないといけないのだ」
「しかし現時点ではトークンで制限されていない部分があるチームもいる。レーシングポイントとアルファタウリ……彼らは“フリートークン”を持っているんだ。だから開発の面で他のチームよりもアドバンテージがあるので、それを十分に認識しておかないといけない」
「そして、他のチーム(マクラーレン)もエンジンメーカーを変えてパワーをアップグレードさせてくるかもしれない。これについても認識しておく必要がある」
「ライバルたちは来年も手強いだろう。しかし先ほども言ったように、私はマラネロには強いチームがあると信じているし、今よりももっと良い仕事ができると思っている」
2021年のトップ3返り咲きに向けて意欲を示したビノットだが、その一方でメルセデスとの差は大きいと考えており、彼らの挑戦者となることについては慎重な姿勢を見せた。
「我々は現実的になる必要がある」とビノット代表。
「現在、ベストチームとの差は非常に大きい。(今季)優勝した者は明らかに来年も強いだろうね」
「シーズン中、彼らは2021年に集中していたので、あまりコース上に開発(パーツ)を持ち込んで来なかった。来年も非常に強いチームだと予想している。サプライズはないだろう。だから来年我々がチャンピオン争いに加われるというのは非現実的なことだろう」
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