速報ニュース

「サインツとの接触は僕のミス」ベッテル、”うまくいかなかった”開幕戦を振り返る

フェラーリのF1ドライバーであるセバスチャン・ベッテルは、オーストリアGPの決勝レースで、彼のマシンSF1000を「認識できなかった」と語り、レース中にスピンしたのも”自分のせいだ”と語った。

Sebastian Vettel, Ferrari spins after making contact with Carlos Sainz Jr., McLaren MCL35 as Antonio Giovinazzi, Alfa Romeo Racing C39 passes

Sebastian Vettel, Ferrari spins after making contact with Carlos Sainz Jr., McLaren MCL35 as Antonio Giovinazzi, Alfa Romeo Racing C39 passes

Steven Tee / Motorsport Images

 フェラーリのセバスチャン・ベッテルにとって、2020年のF1開幕戦オーストリアGPは、厳しいレースとなった。予選Q2を突破できず、決勝レースを11番グリッドからスタート。途中マクラーレンのカルロス・サインツJr.と接触し、スピンするシーンもあった。ただ、多くのマシンがリタイアしたことなどにも助けられ、結局10位に入賞し1ポイントを手にすることができた。

Read Also:

 一方でチームメイトのシャルル・ルクレールは、マシンのパフォーマンスこそベッテル同様に厳しいモノだったが、乱戦を戦い抜き、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に科されたタイムペナルティの助けも受け、2位表彰台を手にした。

 月曜日の夜にServus TVの番組に出演したベッテルは、頭を整理するために、その日1日を使ったと語った。

「レースの合間の時間を、ここで過ごしている。太陽の光を、うまく使っているんだ」

 ベッテルはそう語った。

「僕は山にいて、頭をスッキリさせた。今日は新鮮な空気を吸えて良かったよ。山には誰もいなかった。僕はひとりで、自分のための時間を使った。今の状況の中では、それが気持ちいいんだ」

 そしてベッテルは、日曜日のレースについて語り始めた。

「スピードが足りなかっただけだ。僕らはまだ、それを探している。理想的ではなかったモノが、いくつかあるかもしれない。マシンは、僕が金曜日に感じたのと同じようには認識できなかった。つまり全体的に、僕によっては良い日じゃなかったんだ」

 さらにベッテルは、サインツJr.との接触について尋ねられ、次のように語った。当時のサインツJr.は、前を行くルクレールとポジションを争っていた。

「攻撃を仕掛けたわけじゃなかった。僕は彼らのできるだけ近くにいようと思ったんだ。ふたりは少しバトルしていた。でもカルロスが土壇場で、インに動いてくるとは思わなかったんだ。あれは僕のミスだ。彼にぶつかりたくなかったから、急ブレーキをかけ、後輪をロックさせたんだ」

「ハンドブレーキがなかった割には、良い仕事をしたと思う。でも、マシンが逆を向くのは、意図的ではなかったんだ」

「とても苛立たしいね。振り返ってみると、コクピットから見た光景を説明できる。それでも、ああいうことは起きてはいけないはずだ。絶対にやってはいけないことなんだ。あれがなければ、僕は遥かにいいチャンスを手にしていただろう」

「土曜日にQ3に進出できなかったから、僕はまだ、ソフトタイヤの新品を持っていた。スピードが足りなかったとしても、かなりのことができたはずだ。だから僕は、とても腹立たしかった」

 前述の通り、ルクレールは2位でフィニッシュした。そのことは、厳しいレースを戦ったフェラーリに報いることになったのか? それを尋ねられたベッテルは「ノー」と答えた。

「答えはノーだ。でもまずは、それを認めなきゃいけない。彼は良いレースをした。彼のパフォーマンスを認めたのは、僕が最初だ。今年のマシンは、僕らが期待していたほど強力ではなかった。シーズンの残りがどれほど長いのか、それを見てみることにしよう。僕らは確かに、期待していたようなポジションにはいない」

 ベッテルはまた、ハンガリーに持ち込まれる予定のアップデートパッケージについても語った。チームはこれを前倒しし、第2戦シュタイアーマルクGPに投入することを明かしているが、ベッテルはまだ、チームがそう公式に認めていることを知らなかったようだ。

「チームは全てのことを試そうとしている。運が良ければ、僕らはその一部を手にできるかもしれない。でも、まだ確定していない」

「僕らにはまだまだすべきことがたくさんある。それは別として、僕は実際にはとても満足したんだ。金曜日と土曜日の午前中は、正しいリズムだった。でも、予選では全てが逆になってしまった」

「日曜日は良いレースになると確信していた。でも、土曜日の傾向が日曜日にも続いてしまっていた。だからレースを戦うのに苦労したんだ」

「それまでは、本当に接近戦だった。金曜日には僕が良いポジションにいて、土曜日の朝は彼(ルクレール)が良いところにいた。でも、予選では差が広がったし、僕の開幕戦はうまくいかなかった。しかし、チームという観点で見れば、シャルルについてはうまくいったというのは間違いないよ」

Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 アロンソがF1に帰ってくる! ルノーと2021年のドライバー契約締結へ、早ければ今日にも発表?
次の記事 前代未聞。MotoGPとF1の日本GPが中止に……その背景には何があったのか?(3)

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
ベアマン、F1デビュー前に“最推し”ベッテルから応援メッセージ受け取り大興奮「僕は初期の頃から彼の大ファン」

ベアマン、F1デビュー前に“最推し”ベッテルから応援メッセージ受け取り大興奮「僕は初期の頃から彼の大ファン」

F1
サウジアラビアGP
ベアマン、F1デビュー前に“最推し”ベッテルから応援メッセージ受け取り大興奮「僕は初期の頃から彼の大ファン」 ベアマン、F1デビュー前に“最推し”ベッテルから応援メッセージ受け取り大興奮「僕は初期の頃から彼の大ファン」
メルセデスは来季、チャンピオン経験者を起用する? しかしロズベルグとベッテルの可能性はゼロか

メルセデスは来季、チャンピオン経験者を起用する? しかしロズベルグとベッテルの可能性はゼロか

F1
メルセデスは来季、チャンピオン経験者を起用する? しかしロズベルグとベッテルの可能性はゼロか メルセデスは来季、チャンピオン経験者を起用する? しかしロズベルグとベッテルの可能性はゼロか
レッドブルで時代を築いたふたりの王者。完成度はベッテルに軍配?「技術的な面でフェルスタッペンは成長の余地がある」

レッドブルで時代を築いたふたりの王者。完成度はベッテルに軍配?「技術的な面でフェルスタッペンは成長の余地がある」

F1
レッドブルで時代を築いたふたりの王者。完成度はベッテルに軍配?「技術的な面でフェルスタッペンは成長の余地がある」 レッドブルで時代を築いたふたりの王者。完成度はベッテルに軍配?「技術的な面でフェルスタッペンは成長の余地がある」

最新ニュース

岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での更新に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?

岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での更新に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?

SF スーパーフォーミュラ
第1戦:鈴鹿
岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での更新に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”? 岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での更新に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?
レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア

レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア

F1 F1
レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア
佐藤琢磨、15回目のインディ500へ。紅白基調のマシンカラー公開……多くの日本企業がスポンサーに

佐藤琢磨、15回目のインディ500へ。紅白基調のマシンカラー公開……多くの日本企業がスポンサーに

Indy IndyCar
佐藤琢磨、15回目のインディ500へ。紅白基調のマシンカラー公開……多くの日本企業がスポンサーに 佐藤琢磨、15回目のインディ500へ。紅白基調のマシンカラー公開……多くの日本企業がスポンサーに
ドゥカティ、期待の若手フェルミン・アルデゲルとの契約を発表。2025年にMotoGP昇格も、チームは未発表

ドゥカティ、期待の若手フェルミン・アルデゲルとの契約を発表。2025年にMotoGP昇格も、チームは未発表

MGP MotoGP
ドゥカティ、期待の若手フェルミン・アルデゲルとの契約を発表。2025年にMotoGP昇格も、チームは未発表 ドゥカティ、期待の若手フェルミン・アルデゲルとの契約を発表。2025年にMotoGP昇格も、チームは未発表

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本