フェラーリの苦戦は”一過性”? レッドブルとメルセデス、ライバルの復活を予想
メルセデスとレッドブルは、F1メキシコシティGPでのフェラーリの苦戦は、トップ争いから脱落した兆候ではなく、一過性のものだったと考えているようだ。
フェラーリはメキシコシティGPで、レッドブルはおろかメルセデスにも全く対抗できず、今季最も困難な状況のひとつを経験することになった。
カルロス・サインツJr.は5位でレースを終えたが、優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)からは1分近くも遅れてのフィニッシュとなったのだ。
メルセデスがここ数戦で調子を上げていることから、今季残りの2戦でレッドブルの脅威となるのは、フェラーリではなくメルセデスの方なのではないかという見方も出てきている。しかしながら、メキシコでのレースがフェラーリの現状を示していると考える者は少ない。海抜2200メートルを超える高地に位置するエルマノス・ロドリゲス・サーキットでのレースは、特殊な状況であることもその一因だ。
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、メルセデスを今季終盤戦における最強のライバルと見なしているのかとの質問に対し、次のように答えた。
「このコースは彼らの強みを発揮していると思う。一方でフェラーリは今週末、少しハンディキャップを背負っているように見えたと思う。彼らはきっと戻ってくるよ」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、最近のレースはチームにとって良い方向に進んでいるものの、フェラーリが調子を上げてくると確信しているようだ。
メルセデスがフェラーリに勝っていると思うかと問われたウルフは、次のように答えた。
「そう言うつもりはない。彼らは強いチームだし、我々はここ数回強力な日曜日を過ごしているからね」
「でも、このサーキットは我々にとっては好都合だったのかもしれない。次戦のブラジルの後では、もっとイメージがつかめるかもしれない。でも、彼らがいきなり我々より30秒も遅くなるとは思わないよ」
フェラーリも、メキシコでは標高が原因でパワーユニットが本来よりも性能を発揮できなかったことによる一過性のものであることを期待している。
しかしフェラーリのマッティア・ビノット代表は、パワー不足だけではレッドブルやメルセデスに大きく引き離された理由を説明しきれないと語った。
「ふたりが言っている妥協点は、確かにパワーユニットの点だと思う。この週末はベストパフォーマンスを発揮することはできなかった」
「でも、それが一番の原因だとは思っていない。それは方程式の一部だが、すべてを説明しているとは思わない。調査が必要なことだが、今はまだ明確な答えは出ていない」
「乗り心地は良くなかった。バランスも良くない。あとはドライバーたちの報告を聞いていると、間違いなく『クルマが曲がっていない』と言っていた。その理由は、調べなければいけないと思うし、今は明確な説明ができていない」
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