フェラーリの”極秘”フィルミングデーを激写。DRSに変化あり? 次戦の大規模アップデートをテストか
フェラーリが5月13日(金)、イタリアのモンツァ・サーキットを貸し切って極秘のフィルミングデーを実施。PR撮影と同時に次戦F1スペインGPに向けたアップデートのテストを行なったのではないかと注目が集まっている。

5月13日(金)、フェラーリはイタリアのモンツァ・サーキットでフィルミングデーを実施した。
2022年シーズンのドライバーズチャンピオンシップとコンストラクターズチャンピオンシップの双方で首位に立つフェラーリ。ここ2戦は戦闘力を増したレッドブルの後塵を拝したこともあり、フェラーリは第6戦スペインGPで大型アップデートを投入するのではないかと言われてきた。そしてこのフィルミングデーで、そのテストが秘密裏に行なわれていたとしても合点がいく。
その一挙手一投足がティフォシの注目を集めることもあり、フェラーリがモンツァをPR撮影のために使用することはほとんど前例のないことで、フィルミングデー当日は野次馬の侵入を防ぐために警備が強化。サーキットへ近づくことは厳しく制限され、道にはバリアが設置された。

立ち入りが制限されたモンツァでのフィルミングデー
そのため、モンツァを走った『F1-75』のスパイショットは1枚しか無い上、コース脇のバリアによって肝心のディテールは見えてこない。
フェラーリによると、この日は午前中からシャルル・ルクレールが撮影に参加し、コース上での走行映像はもちろん、ピットやパドックでの映像も収録したという。
フェラーリはバルセロナテスト前に、所有するフィオラノ・サーキットでF1-75のシェイクダウンも兼ねてフィルミングデーを実施していた。
ただ、ロシアによるウクライナ侵攻の影響により契約が解除されたロシアのインターネットセキュリティ企業『カスペルスキー』のロゴが無いマシンの走行映像が、PR活動のためにも必要だったのだ。
F1チームがフィルミングデーを行なうことは何ら珍しいことではない。しかし、この100kmの走行が次戦スペインGPに向けたデータ収集に利用されたのではないかとの見方もある。
フェラーリのマッティア・ビノット代表は、マイアミGP終了後にレッドブルは1周0.2秒のアドバンテージを持っていると語った一方で、巻き返しに自信を見せていた。
フェラーリのスペインでのアップデートは空気抵抗と重量の削減が中心であり、新しいリヤウイングとサイドポンツーン、フロアが投入されると予想されている。

Charles Leclerc, Ferrari F1-75, during Filming day in Monza
Photo by: Ferrari
モンツァでのスパイショットでは、見るからに新しいパーツは確認できなかった。しかし興味深いのが、通常黒のシュラウドで覆われているDRSフラップを動かすアクチュエーターがシルバーになっている点だ。従来のパーツから何かしらが変更されているということを示唆している。
また、フェラーリはマシン塗装に使用されている透明なフィルムを取り除くことで、マシン重量を軽減するのではないかとも言われている。今年のマシン最低重量である798kgに近づけるため、ほとんどのチームが軽量化に勤しんでおり、フェラーリもその例外ではない。
この透明フィルムを剥がすことで約700gの軽量化が可能になるというが、この塗装の変更は特定の光源下でマシンの見え方にのみ影響が出ると言われている。もしかすると、モンツァでのフィルミングデーでは透明フィルムを剥がしていた可能性もある。
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