
メキシコGPの舞台であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットには、複数の場所にトラックリミットをドライバーに厳守させるための設備が設けられたが、新たにターン11にも制限が加わった。
昨年のメキシコGPでは、コースをはみ出たドライバーに対するペナルティの有無について物議を呼んだ。これを受けてFIAは今年、ターン1とターン2の縁石外側にスピードバンプを設置し、ドライバーがコーナーをカットしてアドバンテージを得ることを防止している。
しかし金曜日の夜に行われたドライバーズブリーフィングでの議論を経て、ドライバーがターン11で縁石を超えてワイドに走行し、利益を得ることが無いように微調整が行われた。
またドライバーたちは、もしターン10を過ぎたところでワイドになった場合、ターン11ではふたつのマークされた地点の間を走らなければならないことについて議論していた。なおこの”マーク”は、マシンのスピードが落ちるようにデザインされている。
土曜日の朝チームに送られた文書の中で、F1レースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは以下のように述べていた。
「安全上の理由のため、ターン11のエイペックス上の縁石の後ろを通過したドライバーは全員、例外なく新しいブロックの右側、そしてコーナー出口にあり、トラックと平行に設置されているオレンジ色の縁石の左側を通過してトラックへ戻らなければいけない」
トラックリミット問題に解決策を
先週末のアメリカGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がキミ・ライコネン(フェラーリ)をオーバーテイクする際にコーナーをカットしたとしてレース後にペナルティを科されて以来、F1ではトラックリミットの問題が物議を醸している。
FIAは彼に科した5秒ペナルティは適切なものだったと主張しているが、レッドブルはこの件について腹を立てたままである。
レッドブルのチーム代表のクリスチャン・ホーナーは、メキシコでホワイティングと面会してこの件について議論し、ドライバーがトラックリミットを悪用する問題についてより良い答えを見つけるべきだと念を押した。
ホーナーは、「解決策を見つけることが重要だ」と話した。
「今週の初め、私はチャーリー・ホワイティングと非常に建設的な議論を行った。なぜならファンや観客、コメンテーターたちが状況をフォローできるようにシンプルにする必要があるからだ」
「ドライバーがトラックリミットを守ったり、それを守らなかったりすることをやめさせるやめさせるためにカギとなるのは、サーキット自体だ」
「もしそこに縁石やグラベルがあったり、そこにとどまることができないようなもの、例えばアストロターフ(競技場などに用いられる人工芝)などがトラックの表面にあれば、ドライバーがそこを通過することを防止するかもしれない」
「ドライバーはシンンガポールやモナコではワイドに走行しない。なぜならペナルティを科されるし、そこら中にウォールがあるので、言うまでもなく厳しいものになる」
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この記事について
シリーズ | F1 |
イベント | 第18戦メキシコGP |
ロケーション | アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス |
執筆者 | Adam Cooper |