ピレリ、バルセロナなど3レースでトレッドの薄いタイヤを特別に用意
FIAは、リニューアルが行われた3つのサーキットで開催されるグランプリで使用するタイヤの仕様を変更するというピレリからの要求を認めた。






FIAは、リニューアルが行われた3つのサーキットで開催されるグランプリで使用するタイヤの仕様を変更するというピレリからの要求を認めた。
スペインGPのバルセロナサーキット、フランスGPのポール・リカールサーキット、さらにイギリスGPのシルバーストンサーキットは、改装が行われ、路面に新しいアスファルトが張られている。
ピレリはプレシーズンテストが行われたバルセロナで得られた情報を基に、その3グランプリではオーバーヒートによる問題が起こると想定している。それに対処するために、その3レースでトレッドが通常のものよりも若干薄いタイヤを使用することを提案した。
特別仕様のタイヤはトレッドが0.4mmほど薄くなっており、ピレリはパフォーマンスに影響を与えないと確信している。
またタイヤ1セットあたりの総重量が1kgほど減少するため、F1チームはマシンのバラストを設定し直す必要がある。
ピレリF1の代表であるマリオ・イゾラは次のように語った。
「我々はその3レースで、わずかに異なるトレッドのタイヤを採用することをFIAに申請した。そのレースとは、バルセロナ、シルバーストン、ポール・リカールだ」
「新しいターマックでは、普段よりもグリップの向上、路面の摩擦の低下、さらにデグラデーションの低下が見られるため、この要請を行なった」
「グリップが高いとラップタイムが大幅に向上する。実際にプレシーズンテストが行われたバルセロナでは、ラップタイムが昨年よりも3秒向上したことを確認した」
「しかし重要となるのはタイヤのラバーの量を多く保つことだ。なぜなら路面の摩耗が低い場合、通常のトレッド幅のタイヤでは、タイヤ交換を行う必要性が低くなる。これは(タイヤの)化合物中の温度が高くなることを意味する」
「その温度を低くするため、トレッドを薄くした。すでにそのソリューションを昨年テストしたが、パフォーマンスやその他の影響はほとんどない」
特定のイベントでそのような変更を行うことは珍しいが、前例がないわけではない。ピレリは2011年と2012年のスパとモンツァで普段よりもトレッドが薄いタイヤを用意していた。
なお中国GP後、フォースインディアが参加して来季用タイヤのテストが行われる予定であったが、ロジスティック面の問題でキャンセルされることになった。
代わりにフォースインディアは5月に開催されるスペインGPの後にタイヤテストを行う予定だ。
この記事について
シリーズ | F1 |
執筆者 | Adam Cooper |