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ドライバーの後方視界向上へ。ミラーのアイデアを話し合う会合開催

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ドライバーの後方視界向上へ。ミラーのアイデアを話し合う会合開催
執筆:
2018/07/16 5:26

ドライバーの後方視界を向上させるための新たなミラーのルールを話し合うため、各F1チームのテクニカルディレクターらとFIAによる特別ミーティングが、ハンガリーGPの際に行われる予定だ。

 現世代のF1マシンのデザインは、ドライバーの後方視界を著しく損ねているとの懸念が高まっている。そのためFIAは、これに対処することを決めたようだ。

 FIAは当初、シンガポールGPから新たなルールを導入しようと考えていた。しかしそのためには世界モータースポーツ評議会による承認が必要だったため、これを断念。その代わり、今シーズンの残りと来季に向けて何ができるのかを話し合うため、FIAは各チームのテクニカルディレクターと会合を持つことを求めた。この会合は、ハンガリーGPの週末に行われる予定である。

ベッテルの”ニアミス”事件

 FIAは現在のミラーのデザインについて、検討を行ってきた。そんな中、オーストリアGPの予選で、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がカルロス・サインツJr.(ルノー)のアタックを妨害するという事件が発生。ベッテルは3グリッド降格の処分を受けた。この事例が、FIAにミラー問題への対処を加速させるきっかけとなったようだ。

 F1のテクニカルデレゲートであるジョー・バウアーは、後にベッテルとともに視認性のテストを実施。彼のフェラーリが、ベッテルに対してどのくらいの後方視界をもたらしているのかを正確にチェックした。

 今週初め、FIAはチームに対して技術指令書を発行。安全面を確保するという理由から、シンガポールGPから新たなルールを施行することを提案した。

 F1の技術責任者であるニコラス・トンバシスは、現在のF1マシンは、デザインの進化により、サイドポッド上面とリヤウイング下部の領域が、リヤの視界を遮っていたと指摘。また大きなレーキ角をつけるマシンが増えたことも、ドライバーの後方視界を悪化させる一因になったと示唆した。

 FIAは後方視界を確保するため、ミラーの位置を厳しく規定しようとしていたようだ。この規則案は、マシンの基準面から640mm上方、そしてマシンの中心線から450mmの位置にミラーを置くことを目指していたようだ。許容範囲は5mmである。

 これまでのレギュレーションでは、ミラーはマシン中心線から200mm〜550mmの間に存在するよう規定されていただけ。そして高さにも規定はなかった。

 しかし、この変更には世界モータースポーツ評議会の承認が必要であり、デザイン上の抜け道がある可能性も指摘されていた。そのためFIAは、技術的な指令書の発布を撤回。ハンガリーで会合を行うことを決めた。

メルセデスは視認性をテスト

 先日行われたイギリスGPの際、メルセデスはより視認性の高いミラーの搭載位置を見極めるため、上下二段のリヤビューミラーをテストした。

 これは、新しいミラーが従来のモノの下部に取り付けられたもので、ドライバーの評価が良ければ、さらにテストを繰り返す可能性もあった。

 

Mercedes AMG F1 W09 mirrors
メルセデスがイギリスGPで試した上下2段のダブルミラー

Photo by: Giorgio Piola

 しかし、FIAがシンガポールGP以降に導入を目指したミラーは、これまでより高い位置にミラーを取り付けなければならないことを意味しており、メルセデスがシルバーストンで確認した搭載位置は、意味をなさないモノとなるはずだ。

構造の変更

 ただこのミラーの取り付け位置は、ミラーのステーを空力的に活用しようとするアイデアに関する議論を、再び活性化させるきっかけとなった。

 フェラーリはスペインGPで、ハロに搭載する新しい形のミラーを登場させた。この際フェラーリは、ウイング状のサポートを同時に搭載。しかしこれはFIAによって非合法とされ、次戦から取り外すこととなった。

 一方メルセデスは、オーストリアGPに投入したアップデートで、コクピット側とは別にサイドポッドにもミラーのステーを繋げた。これについてフェラーリは、不満に感じている。

Mercedes F1 AMG W09 side pods Austrian GP
ミラーのステーが接続された、メルセデスW09のサイドポッド(オーストリアGP仕様)

Photo by: Giorgio Piola

 しかしFIAは、メルセデスがテストしたバージョンは適法であると主張した。

 今後、ミラーの位置を変更する必要のあるチームは、レギュレーションに適合していることを確実なものとするため、統括団体によって承認されるべきだと、FIAは指示している。

 トンバシスは、次のように述べている。

「完全性を確保するため、以前述べた立場を繰り返すことになる。それは、ミラーマウントはミラーを支えることを主目的としなければならず、空力面での利益は、付随的なモノでなければならない」

「上記で規定されている新しいミラーの位置は、サイドポッドへの合法的な取り付けだと提案するつもりだ。不必要な議論は避ける為に、新しいデザイン案のイメージを提出するよう、チームに促すつもりだ」

Additional reporting by Giorgio Piola and Adam Cooper

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この記事について

シリーズ F1
執筆者 Jonathan Noble