F1レースディレクター、レッドブル・リンクのターン9~10での過度なスロー走行を取り締まり
F1レースディレクターのマイケル・マシは、オーストリアGP初日フリー走行でいくつか危険なシーンが発生したことを受けて、コース終盤の区間で過度なスロー走行を取り締まるとチームに伝えた。
写真:: Erik Junius
レッドブル・リンクで開催されているF1第9戦オーストリアGP。初日のフリー走行では、ターン9~ターン10のコース終盤区間で前を走るクルマとギャップを作ろうと、ほとんど停止しそうなほど速度を落としていたが、この区間での過度なスロー走行が厳しく取り締まりされることになりそうだ。
ピットレーン入り口がこの区間にあることもあり、フライングラップを走るマシンがスロー走行するマシンに急接近するなどヒヤリとするシーンがいくつか見られた。
この問題は金曜日の夜にドライバーズブリーフィングで議論された。そして土曜日の朝、F1レースディレクターのマイケル・マシは新しいディレクターズノートを発行し、この問題を明確にした。
マシは不必要なスロー走行について記述されている競技規則第27.4条を引用し、次のようにチームに通達した。
「安全上の理由から、各練習セッションにおいて、他の車両を妨げるようにコースを横切る行為は、スチュワードに報告されることがある」
「FP3と予選では、レースディレクターのイベントノートの項目8(インラップとアウトラップにおける、セーフティーカーライン間の最大時間)で発表された時間がスチュワードの判断材料となり、アウトラップやファストラップでもインラップでもないラップで、ドライバーが不必要にスロー走行しているとみなされるかどうかが決定される」
「疑念を避けるために、F1競技規則第28.2条で定義されているピット出口は、トラックの一部とみなされ、このエリアには第27.4条の規定が適用される」
マシは特に、ターン9~ターン10でのトラフィックについても言及。この区間でスローダウンし、前車とのギャップを作ろうとしてはいけないと発表した。
「いかなるプラクティス・セッションにおいて、クリアラップを得るために前方にギャップを作ろうとするドライバーは、ターン9の入り口からターン10の出口までの間でこれを試みてはならない」
「このような行為を行ったドライバーは、競技規則第27.4条の違反として、スチュワードに報告される」
マシは第6戦アゼルバイジャンGPでも、コース終盤の全開区間の高速コーナーでスロー走行するマシンを懸念。ドライバーには、早い段階で減速して前車とのギャップを作るように指示を出していた。
1周65秒前後のラップタイムとなっているレッドブル・リンク。特に20台が走行する予選Q1では、コース上が大混雑する。しっかりとタイヤを温め、理想的なアタックをするためには、ターン9の手前までに前車との空間を確保しておく必要がありそうだ。
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