F1の規則変更が正式承認。パワーユニットの出力比は2年間で段階的に「エンジン60%:電動40%」に
FIA世界モータースポーツ評議会は、2027年に向けたF1のパワーユニット規則変更、そして2026年のふたつの安全対策を正式に承認した。
Arvid Lindblad, Racing Bulls
FIAの世界モータースポーツ評議会(WMSC)は、来季からF1パワーユニット(PU)の出力配分が2年間で60:40(エンジン60%:電動40%)になることを正式発表した。
今シーズンに導入された新たなPU規則は、電動出力の割合がエンジン出力と同等になったことでエネルギーマネジメント偏重のレースとなり、様々な点で批判を浴びていた。そのため2027年シーズンはその割合がエンジン58%、電動42%に変更され、2028年にはエンジン60%:電動40%へとさらに調整される。
これらの調整は、大規模なハードウェア変更やシャシー改修なしで実現することになるため、F1はモンツァのような特定サーキットでのレコノサンスラップを制限し、必要に応じてレース距離を1~2周短縮する措置を取る。
また2027年のプレシーズンテストに関しては、「現行世代マシンの複雑さ」を理由に、3日間から4日間へと延長される。
この件について、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は次のように述べた。
「FIAは2026年レギュレーションの進化を引き続き監督し、モータースポーツ界の主要関係者と緊密に連携していく」
「大規模な規則変更においては、マシンが初めて走り出した時点でプロセスが終わるわけではない。規則がスポーツ、ドライバー、ファンのニーズを満たすようにするためには、継続的な対話と協力が不可欠である。私たちは革新性、持続可能性、パフォーマンス、そしてファンの魅力のバランスをどのように取るかを模索している」
さらにF1は2026年の残りシーズンにおいて、安全性の観点から禁止されていたウエットコンディションでのブーストモードを一部復活させる。
FIAは今年初め、雨天時のブーストモードは急激なトルク増加が危険だというドライバーからのフィードバックを受けて、ウエットコンディション下のブーストモード使用を禁止した。今季のマシンは、急激なパワー増加がなくとも雨天時の運転が難しいという側面もあった。
そしてこの度、FIAはブーストモードを部分的に復活させるという措置を講じた。ただしこれはストレートでの減速時のパワー低下を補うためのものであり、実際の出力増加は行なわれない。これにより、今季懸念されているような「前後の車間が急激に縮まる」という安全上のリスクを、視界の悪い雨天時において軽減することが期待されている。
WMSCのリポートにはこう記されている。
「低グリップかつ視界不良のウエットコンディションにおいてブーストモードが再導入されるが、出力増加は行なわずパワー低下を防ぐ目的に限定される。また、オーバーテイク機能は無効化される。これらは安全性向上のための措置である」
その他安全上の対策として、“ヒートハザード”の宣言についても変更が加えられ、今後はスプリントと決勝レースで個別に切り分けて判断されることになった。つまり、両方のレースでヒートハザードが適用されることも、どちらか一方で適用されることもあるということだ。
このヒートハザードが宣言された場合、ドライバーは冷却ベストを着用するか、非着用の場合は追加バラストを搭載することが義務付けられる。
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