FIA、メルセデスの再審請求を却下。オンボード映像は”重要な証拠”にあたらず
FIAは、F1サンパウロGPでマックス・フェルスタッペンのドライビングを調査しなかった決定について、メルセデスの再審請求を却下した。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
FIAは、F1第19戦サンパウロGPでトップ争いをしていたルイス・ハミルトン(メルセデス)をコース外に押し出した、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のドライビングについて、メルセデスの請求を却下し、再審を行なわないと決定した。
メルセデスは、48周目のターン4でフェルスタッペンがハミルトンをランオフエリアに押し出す形となったにも関わらず、ペナルティがでなかったことを不満を持ち、レース後に再審の請求を行なった。
再審を行なうためには、スチュワードが裁定を下した際には入手できなかった。重要かつ関連性のある証拠を、FIAに提示する必要があった。メルセデスは、フェルスタッペンの前方を映したオンボード映像と、360度カメラの映像を証拠として提出した。
これらはいずれも、レース当日には生中継映像に使用されず、レース後にダウンロードする必要があったのだ。
この問題について、スチュワードは何時間も審議を行なった。その結果、映像は新しい証拠であり、関連性はあるものの、重要ではないとスチュワードは判断した。
スチュワードは、インシデント発生時にトラックサイドに設置されていたカメラから入手できた映像に、十分満足していると主張。そして360度カメラの映像により、裁定が覆った2020年オーストリアGP予選とは状況が大きく異なるとした。この時はレッドブルが再審請求を行なっており、360度カメラによってフラッグの掲示状況が確認され、ハミルトンに黄旗無視による3グリッド降格ペナルティが下されている。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B, battles with Lewis Hamilton, Mercedes W12
Photo by: Charles Coates / Motorsport Images
今回の決定について説明する声明の中で、FIAは次のように語っている。
「スチュワードは多くの場合、限られた情報に基づいて、迅速に決定を下さねばならない」
「決定を下す時点で、スチュワードは決定を下すのに十分な情報を持っていると感じていた。それはその後、関係するふたりのドライバーのレース直後のコメントと、大まかに一致していた」
「33号車の前方を映したビデオの映像が決定を下すために重要だとスチュワードが感じていたら、彼らはこの事件を調査中(レース後に調査するため)とし、この映像を観ることができる状態になった後、決断を下しただろう。しかし、彼らはそうする必要はないと判断したのだ」
「チーム(メルセデス)側の見解は、この新しい映像は、スチュワードが以前とは全く異なる結論に達するために、十分な情報を提供するというモノだった」
「しかしスチュワードは、その映像が当時確認することが可能だった他の角度の映像と特に異なる、または最初に確認することが可能だった動画に基づいた彼らの決定を変更する、例外的なモノは何も示されていなかったと判断する」
「2020年のオーストリアの事件とは異なり、スチュワードの判断では、事実を根本的に変えるモノは映像にはない。またこれは、当時スチュワードが考慮できなかったモノを示していない」
「したがってスチュワードは、この映像は”重要”ではないと判断する」
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