F1の次世代PU規則、メーカーの承認遅れに懸念なし? FIA会長は楽観視「問題は解決された」
FIA会長のモハメド・ベン・スレイエムは、現在F1に参戦しているメーカーが、2026年のパワーユニット規則にサインするのが遅れていることを重要視していないという。
写真:: Erik Junius
2026年に導入される予定の、F1次世代パワーユニット(PU)の規則に現行マニュファクチャラーが同意していない件について、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は大きな問題だとは捉えていないようだ。
完全な持続可能燃料の使用や、MGU-Hの廃止などを特徴とした新しいPUレギュレーションは8月に承認され、参入を希望するマニュファクチャラーは当初10月15日までにこれに同意するよう求められていた。
真っ先にサインしたのは新規参入組のアウディだったが、既存メーカーの多くは動きを見せず。そのため新レギュレーションへの同意期限が2度延長される事態となった。
2026年以降に参戦するPUマニュファクチャラーは、2023年1月1日から有効となるPUの予算上限を遵守する必要が生じるため、この問題はこれ以上引き延ばすことはできない。
この影響でF1参戦を断念するマニュファクチャラーが現れるのではないかと懸念されているものの、ベン・スレイエムは心配するほどのことはないと考えている。
各マニュファクチャラーの署名が遅れているのは、レギュレーションの特定の文言について法的な説明を求める必要があったためであり、ルールに関する大きな問題は解決されているとベン・スレイエムは言う。
「圧縮比とブースト圧に関してはちょっとした問題があったが、これはチームによって解決された」と、署名の遅延について質問された彼は答えた。
「しかし正直なところ、最初のうちは(アウディのような)新しい誰かがいると、古参のチームは常にそれに抵抗し、FIAとの話し合いでより強力な方法を取ることになる」
「ひとたび誰かが契約すれば、それに続々と続いていき、完了することになるだろう」
現在のF1チームの多くは、FIAが事態をコントロールし、全マニュファクチャラーが契約することを望んでいる。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、アブダビGPで次のように語った。
「正式な期限はないんだ。レギュレーションには10月15日でなければならないという記述はなく、FIAの裁量でいつになるかが決まっていたんだ」
「そして我々はエントリーした。今は、FIAが他のみんなと話をすることだ。私が理解している限りでは、これらの話し合いは進んでいるので、2026年に向けて順調に進んでいる」
アルピーヌCEOのローラン・ロッシは、ルノーはまだサインしていないものの、速やかに新規則にコミットしてくれると確信していると語った。
「我々は法律面で議論したい点がいくつかあり、可能な限り完全にそれをカバーしたかった。そのために行動したのだ」
「我々はできる限り、その点を議論し続けた。話し合いの結果、我々全員が納得できるレベルに達したらサインする。それは間近に迫っていると思う」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、「期限は延長されたが、ガバナンスや技術的なレギュレーション、そして当然ながら財政的なレギュレーションについて、非常に多くの議論が行なわれている」と付け加えた。
「2026年の新規参入者として、レッドブル・パワートレインズがエントリーしたんだ。グループや会社にとってエキサイティングな瞬間であり、新たな挑戦であり、今から2026年までの間にやるべきことはたくさんある」
現時点で最大の不確定要素とされているのが、チーム代表を務めていたマッティア・ビノットが抜けたフェラーリと、レッドブルと提携してF1参戦を検討していたポルシェの動向だと見られている。
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