赤旗中断にすべきだった? FIA、F1イタリアGP決勝のSC終了を説明「それほど重大なインシデントではなかった」
FIAが、F1イタリアGPの決勝レースがセーフティカー先導のまま終了理由を説明した。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
FIAは、F1第16戦イタリアGPの決勝レースがセーフティカー(SC)先導の状態でチェッカーを迎えた理由を説明した。
決勝レースでは、レースペースで秀でる1ストップ作戦のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対して、ポールスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が2ストップの戦略で挑んだ。
ルクレールはソフトタイヤ→ミディアムタイヤと切り替えた後に、2度目のピットストップでソフトタイヤに繋いだ。ルクレールがピットストップによって首位フェルスタッペンとの差を徐々に縮めていたレース終盤、コース上にイエローフラッグが提示される。トラブルが発生したダニエル・リカルド(マクラーレン)がマシンをレズモに止めたのだ。
そしてリカルドのマシンはギヤがスタックしていたことから、マーシャルはマシンを押して運ぶことができなくなり、クレーンで釣り上げる必要があった。
これによりイエローフラッグからSC出動へと表示は切り替わり、レース終盤の”超スプリントレース”の可能性を察知した各陣営が続々とドライバーをピットへ呼び込み、ソフトタイヤを履かせていった。
フェルスタッペンもルクレールもピットストップを済ませ、ギャップが無くなった状態でのレース再開を待ったが、SC先導のままレースは最終ラップへ。結果フェルスタッペンがそのまま優勝し、ルクレールには勝負を挑むチャンスすら訪れなかった。そのルクレールのみならず、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表も晴れない胸の内をレース後に明かしていた。
「レースを続行させるには十分な時間があったはずだ」とホーナーはSky Sports F1に語る。
「彼ら(SC)は間違ったマシンの前を走ったんだ。ジョージ・ラッセル(メルセデス)を捕まえたんだ」
The Safety Car Max Verstappen, Red Bull Racing RB18, Valtteri Bottas, Alfa Romeo C42, Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT03, Charles Leclerc, Ferrari F1-75
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
一方でFIAは、今回のリカルドのマシンストップは赤旗でレースを中断させるほど深刻なインシデントではなかったと、SCフィニッシュの理由を説明している。
「3号車を迅速に回収し、レースを再開するためにあらゆる努力が払われた」
そうFIAの広報担当者は語る。
「しかし、マーシャルがマシンをニュートラルの状態で退避路に押し込むことができなかった」
「回収作業の安全が最優先であり、赤旗が必要なほど重大なインシデントではなかったため、FIAと全競技者の間で合意された手順に従い、SC先導の状態でレースを終了した」
「レース中のSCタイミングは、この手順には一切関係がない」
ルクレールは今回の結果を残念に思っている一方で、SC出動によりレース結果が大きく変わることはなかっただろうと語っている。
「バトルをして終えられたら良かった」とルクレールは言う。
「でも残念ながら、それよりも前に起きたことが原因で、あの時僕らは2番手にいたんだ」
なお、SC出動の原因となったリカルドにマシントラブルについて訊くと、彼は「できることは何もなかった」と説明した。
「スイッチが一気に切れたんだ」
そうリカルドは続ける。
「何の前触れもなかった。レズモ1を通過したら、何も無くなったんだ」
「いきなり消えたから、僕はギヤを入れた状態だった」
「イン側に寄せて、レーシングラインを離れてできるだけ早く安全な場所に移動しようとしたんだけど、どこにも停められそうな場所が見当たらなかった。芝生の上に停めるしかなかったんだ」
「できる限り早くマシンを降りて、できる限りのことをしようとしたけど、SC先導でレースが終わってしまったと聞いている。レースに関しては残念に思うけど、僕にできることは何もなかったんだ」
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