F1

FIA、フレキシブルフロア関連の「悪用はなかった」と結論も、レギュレーションの穴を認める

FIAは、2022年シーズンにフレキシブルフロアを使って故意に不正を行なったF1チームはないと確信しているが、その余地があったことは認めている。

Jonathan Noble

Jonathan Noble

公開日時: 2022/12/24 10:07

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Ferrari F1-75, bottom view

 2022年シーズン中盤のF1は、ポーパシングを巡る論争と、この問題を解決しようとするFIAの技術指令の影響によって大きく揺れた。

 FIAはマシンの振動を抑制するため、エアロダイナミック・オシレーション・メトリック(空力振動測定法/AOM)と呼ばれる指標を導入すると共に、車高をできるだけ低くして走行するために、いくつかのトリックが使われていた疑いがあるとして、フレキシブルフロアに対するチェックを強化した。

 こうしたFIAの対応によって、地面にフロアが接触した際、プランク(スキッドブロック)が車内側に移動することで摩耗と衝撃を軽減し、より低い車高での走行が可能になっていたチームがあるのではないかという疑惑が浮上したのだ。

関連ニュース:

 だがFIAのシングルシーターテクニカルディレクターのニコラス・トンバジスは、今シーズンとポーパシング問題を振り返り、チームが意図的にレギュレーションを回避しようとしたことはなかったと確信していると語った。

 しかしフロア関連の規則を強化し、スキッドブロックの寸法を変更する動きは、悪用される可能性のある抜け穴を塞ぐことを目的としていたという。

「チームには常にレギュレーションぎりぎりのところで仕事をする傾向があるし、当時から誰かが不正をしているとは思っていなかった」

 フレキシブルフロア疑惑の中で、チームがどこまでやったと見ているかという質問に対し、トンバジスはそうmotorsport.comに答えた。

「しかしレギュレーションの書き方によって、意図されていないちょっとしたトリックが可能となっていた。だから技術指令でレギュレーションを明確にし、変更を加えたんだ」

「F1委員会の承認なしに、我々が一方的に行動できる規制の領域がふたつある。ひとつは技術規則3.15条(空力コンポーネントの剛性)に関するモノと、もうひとつは安全に関するモノだ。この分野で行動するために必要な能力を得ていたのだ」

 ポーパシングの問題に悩まされていないチームは、FIAが関与して全車両を変更する必要はないと主張したため、非常に政治的な動きともなった。またFIAが2023年の技術規則を調整し、フロアエッジを25mm持ち上げることを強行していれば、本格的な混乱に陥る可能性もあった。ただ最終的に、変更する幅を15mmに留める妥協案が合意された。

 トンバジスは、競争力のあるチームが既得権益を持った場合、それを相手にするのは簡単なことではないと認めた。

「普通は苦境に立たされるものなのだ。なぜなら、F1ではほとんどすべての面で誰かの利益になっていると推測されるからだ。最終的には誰かが勝ち、誰かは勝てないものなのだ」

「だから、一般的に言ってほとんどの人が同意する傾向にある安全性のようなものを除いて、他のほとんどすべてについて人々の同意を得ることは非常に難しいんだ。私はフェンスの向こう側にいたことがあるので、それがよくわかる」

「そのため、自分たちが恩恵を受けたことはすぐに忘れてしまい、自分たちに不利益をもたらしたことは常に覚えているのだ」

「我々はできるだけ公平であろうとし、どちらかが得をするとか、そういうことは絶対に考えない。でも競技に参加しているとどうしても、誰かが自分を狙っているんじゃないかと常に考えてしまう心理があるんだ」

 トンバジスは、FIAが2022年のレギュレーションにほぼ満足しているとしながらも、フロアエッジのデザインについてもっと厳しく規制すべきだったと示唆した。

「フロアエッジについては、もう少し厳しくしてもよかったかもしれない。他は悪くないと思う」

 

関連ニュース:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 ホンダが2021年のF1に先行投入したという”カーボンニュートラル燃料”。一体何をやったのか?「原料は全く違うが、成分は化石由来のモノと全く同じ」

次の記事 ミック・シューマッハー、2014年にメルセデスのシミュレータを”秘密裏に”ドライブしていたと明かす「チームのそれ以来の進歩は計り知れないモノ」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Jonathan Noble



大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

F1

F1 2024/12/29

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす



ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

F1

F1 2024/12/27

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす



僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

F1

F1 2024/12/25

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

最新ニュース



ポール獲得ガスリー、決勝は7位でガッカリ? いえいえ、これが現実「ポジティブな収穫がたくさんあったよ」

F1

F1 F1

イタリアGP

11 時間前

ポール獲得ガスリー、決勝は7位でガッカリ? いえいえ、これが現実「ポジティブな収穫がたくさんあったよ」



「君に命を救われた」炎上するマシンから身を挺してドライバーを救助。中国GTでの勇敢な行動に称賛の声。一方運営への不信感から撤退決めたチームも

GT

GT GT 12 時間前

「君に命を救われた」炎上するマシンから身を挺してドライバーを救助。中国GTでの勇敢な行動に称賛の声。一方運営への不信感から撤退決めたチームも



F1分析|アントネッリの凄すぎるレース。難しい大逆転戦略を成功させた手腕……今季のタイトルをグッと手繰り寄せたか?

F1

F1 F1

イタリアGP

13 時間前

F1分析|アントネッリの凄すぎるレース。難しい大逆転戦略を成功させた手腕……今季のタイトルをグッと手繰り寄せたか?



ハミルトン、フェラーリに苦言「”俺たち”じゃないだろ!」 チーム内での交戦規定の整備を要求

F1

F1 F1

イタリアGP

14 時間前

ハミルトン、フェラーリに苦言「”俺たち”じゃないだろ!」 チーム内での交戦規定の整備を要求

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録