FIA新会長、アブダビGPのような”論争”再発防止を誓う「まずはしっかり調査を行なう」
FIAの新会長に就任することになったモハメド・ベン・スレイエムは、F1アブダビGPで起きた論争が再び起きることがないよう、FIAとして必要なことを行なうと、F1ファンに対して約束すると語った。
写真:: Jerry Andre / Motorsport Images
F1最終戦アブダビGPのセーフティカーラン解除時の手順については、今も論争の的となっている。これについてFIAの新会長になることが決まったモハメド・ベン・スレイエムは、同じようなことが二度と起きることがないように、FIAとしてすべきことをすると誓った。
F1最終戦アブダビGPの決勝レース最終盤、セーフティカーが残り1周で解除され、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがメルセデスのルイス・ハミルトンをオーバーテイクし、大逆転でのチャンピオン獲得を決めた。
しかし敗れた側のメルセデスは、セーフティカー解除時に、ハミルトンとフェルスタッペンの間にいた5台のみをリードラップに戻したレースコントロールの判断を批判。最終的にメルセデス陣営はこの件に対する上訴を取り下げたためフェルスタッペンの王者獲得が確定したが、この件は今も議論の的になっている。
FIAの世界モータースポーツ評議会は、このアブダビGPでの一件について調査を行なうことを発表している。そして新会長に選出されたスレイエムは、調査の結果が完全なモノになることを待ってから、最初防止に向けた最善の行動方針を決定したいと語る。状況を完全に理解しないまま反応してしまうことは、間違ったことだと考えているのだ。
「ルールを検証し、将来今回のような状況が起きた場合に、即座に解決策を見つけられるようにすることができると確信している」
スレイエム新会長は、パリで行なわれた記者会見でそう語った。
「もしくは、そういうことが起きるのを避けることができると思う」
「改善できる部分はたくさんある。ただ何もせず、”我々は素晴らしいのだ”などと言うことはできない。それは重要なスポーツにおいては十分なことではない」
アブダビGPのセーフティカー解除時の手順を決定した、F1レースディレクターのマイケル・マシには、厳しい批判の声も挙がっている。マシの判断に自信を持っているかと尋ねられたスレイエム新会長は、次のように語った。
「なぜそういう話に飛躍する必要があるのだろうか? 我々はまず、問題について調査する必要があるのだ」
そうスレイエム会長は語る。
「私は会長に選出されたばかりで、今後問題を調査する。スタッフたちとミーティングを行ない、改善できる可能性のある全ての問題を調査する」
「しかし私は間違いなく、我々のスタッフの調査を待たずに、決定や結論に飛びつくようなことはしない」
なおスレイエム新会長は、FIAの会長職に集中するため、他の全ての業務や役職から辞任するとおいう。
「FIAの信頼性について言えば、我々はいい構造になっており、良いチームが共にいる」
そうスレイエム新会長は言う。
「しかし、常に改善できる余地はある。我々は、どこを改善できるのかということに目を向けなければならない」
「ひとつのことは、私はそれに全力を傾けるということだ。そして、FIAの会長以外の、他の仕事をするつもりはない」
「私は、他の全ての役職を辞任した。他に何かをするつもりはない。そして、FIAに負担をかけるつもりはない」
「情熱を持ち、そして適切なチームと共に集中していく。私には良いチームがあるからね。そして、もっと良いチームになることを求めている。それが、FIAが信頼できる裏付けになるんだ」
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