FIA、イギリスGPの接触に関するレッドブルの再審請求を却下。ハミルトンへのこれ以上の制裁はなし
レッドブルはFIAに対し、イギリスGPでのルイス・ハミルトンへの処分の見直しを求めていたが、F1スチュワードがそれを却下したため、彼らの望みは打ち砕かれた。
写真:: Sutton Images
F1イギリスGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンとメルセデスのルイス・ハミルトンが接触した件について、レッドブルはハミルトンに科された10秒のタイムペナルティが軽すぎる裁定だとしてFIAに見直しを求めていたが、それは却下された。
タイトルを争うふたりの接触はオープニングラップに起こった。フェルスタッペンはコース外に弾き出される形となり大クラッシュ。一方生き残ったハミルトンがタイムペナルティをものともせず優勝したこともあり、レッドブルは裁定を不服としていた。しかしFIAの国際スポーティングコードでは、レッドブルが再審を要求するためには「重要かつ関連性のある新証拠」をスチュワードに提出する必要があった。
ハンガリーGP開幕を前にした木曜日に行なわれた聞き取りにはレッドブルとメルセデス双方の代表者が出席し、件の新証拠がレッドブルによってスチュワードに提出された。
その証拠とは、フェルスタッペンとハミルトンが接触した際のGPSデータを基にした映像で、そこにはハミルトンが後にシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイクした時の動きも含まれていた。
また、先週レッドブルがシルバーストンでフィルミングデーを実施し、アレクサンダー・アルボンのドライブによってハミルトンの走りを再現した映像も提出された。
しかしながら、FIAはこれらの問題について検討した結果、レッドブルから提出された新証拠は重要ではなく、問題に関連していないと判断した。
スチュワードが発表した声明の中では、提出された映像は「重要かつ関連性のある新たに発見されたもの」ではないと明言されている。以下がその声明文だ。
「当該競技者から新証拠として提出された付録2の映像は、再審請求を支援するための提出物として作成されたものだが、“新発見”のものではなかった。そしてそれらは裁定が下った際に入手可能なデータ(すなわちGPSデータ)に基づいて作成された。これは(国際スポーティングコード)14条の要件を明らかに満たしていない」
これにより、イギリスGPの接触に関してはこれ以上の審議が行なわれないことが決定し、ハミルトンへの制裁は10秒ペナルティのみで確定した。
レッドブルは聞き取りが行なわれる前、提出する新証拠が調査に新たな局面をもたらすはずだと自信を見せていた。
レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコはドイツの放送局『RTL』に対し、次のように語っていた。
「レース中断時や全体の処理が終わったタイミングでは入手できなかった新事実を持ってくる」
「それらの事実は目標に提出されるが、それによって再審が行なわれることを期待している。なぜなら、我々は今でもハミルトンのペナルティが甘すぎると考えているからだ」
FIAはまた、レッドブルが再審請求をするにあたって提出した書簡に書かれていた主張にも“懸念”があるとした。
その主張の詳細については不明だが、声明にはこう書かれている。
「スチュワードは、当該競技者の書簡に書かれているとある主張を、若干の懸念をもって受け止めている」
「仮に再審請求が認められた場合、スチュワードはこの主張に関して何らかの形で関与した可能性がある。ただこの訴えは却下されたため、スチュワードがその件についてコメントすることはない」
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