ポルトガルGPのトラックリミットが一部緩和。初日合計125回ものコース逸脱
F1レースディレクターのマイケル・マシは、F1ポルトガルGP初日に125回ものラップタイム抹消があったことを受け、トラックリミットを一部緩和した。


FIAはアルガルヴェ・サーキットが開催されているF1第12戦ポルトガルGPに向けて、トラックリミット違反を厳格に取り締まっていた。特に、ターン1とターン4は縁石内側の白線を4輪全てがはみ出た場合、ラップタイムは抹消されることになっていた。
今季これまでのレースでは、4輪のいずれかが縁石に乗っていればセーフと判断されたケースが多かったことを考えると、いつも以上に厳しい措置だったと言える。
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しかし、10月23日(金)に行なわれた2度のフリー走行で、ドライバーたちはこのトリッキーなふたつのコーナーでコースに留まるのに苦労した。新たに舗装された路面が滑りやすく、グリップが不足していたことも状況が悪化した要因となった。
FIAが発表した資料によると、2度のセッションで合計125回もトラックリミット違反があり、ラップタイムが抹消されたという。
金曜夜に行なわれたドライバーズブリーフィングでの議論を経て、F1レースディレクターのマイケル・マシは土曜午前にイベントノートを修正し、規制を緩和したことを明らかにした。
今後は、ドライバーがコースを離れ、ターン1とターン4の縁石の後ろまではみ出た場合、トラックリミットに違反したとみなされるという。
一方で、最終コーナーであるターン15では、マシンの一部がコースに接触していなければ、コースを離れたと判断されるようだ。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、オランダのTVチャンネル『Ziggo Sport』に次のように語った。
「1月にここに来たときは、本当に素晴らしいサーキットだと思っていたんだけど、新しいアスファルトが敷かれて、今はグリップがほとんどないんだ」
「クルマがスライドして、コースから出ていってしまうような奇妙な瞬間があるんだ。少しスピードを上げてコーナーに入っただけで、突然グリップがゼロになってしまうんだ。だから、今のところはあまり好きではないと言わざるを得ない」
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