F1

F1マシンが軽くなったのは、2000年以降で初めて?? しかしFIAは満足せず「次のレギュレーションでは80kg以上軽くする。それが目標」

2026年のF1マシンは、ある程度小型軽量化された。しかしFIAは、次のレギュレーションが導入される際には、さらなる軽量化を推し進めたいと考えている。

Ronald Vording

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公開日時: 2026/08/09 10:31

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Andrea Kimi Antonelli, Mercedes

 2026年のF1レギュレーションの内容が披露された時、FIAは「俊敏なコンセプトのマシンだ」と頻繁に言及していた。

 その言及の通り、今季のマシンは昨年までのものよりも確かに小型軽量化された。とはいえその範囲はまだまだ小規模。ホイールベースの短縮は20cmでしかなく、車幅はわずか10cm小さくなっただけだ。車両重量は32kg減の768kgである。

 この小さな変更でもかなり自由度は増しており、一定程度の効果があったと言えるだろう。しかし今シーズンは、新しいパワーユニットとそのエネルギーマネジメントに関する不満が話題の大半を占めたため、小型軽量化に関する議論はシーズン前半にはほとんどなされなかったというのが実情である。

 そんな中でFIAのシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスは、新レギュレーションによって前進を遂げることができたと確信している。

「おそらくその通りだろう。とはいえ、これで全てが終わったと考えるべきではない。しかしながらマシン同士の接近度合いは、以前よりも確実に高まっていると思う」

 トンバジスはmotorsport.comを含む一部のメディアに対してそう語った。

 FIAによれば、全車が生み出す乱流の影響を受ける度合いは、以前のレギュレーションの1年目にみられたレベルまで軽減されたという。しかもトンバジスは、各チームがレギュレーションの精神を損なうような、巧妙な解決策を探るのは難しいだろうと確信している。

「2022年シーズン開幕時と似たような状況にあると思う。しかし今年は、もう少し強固になっているだろう」

 そうトンバジスは続けた。

「各チームが採用した様々な空力ソリューションを見ても、コンセプトを根本から覆すようなものは見つからない。以前のレギュレーションでは、コンセプトを著しく損なうようなものがいくつかあったからね」

「それは主に、前の世代のマシンのフロントウイング翼端板、フロアエッジ、そしてフロントホイール周りのパーツ類に関係している。これらのパーツ全てが、乱流の特性を著しく悪化させていた。我々はそこから学んだので、今の世代では同じような問題は起きていないと確信している」

 トンバジスは、マシンが生み出す乱流に加え、今季のマシンを適切にドライブするのが難しいことを、プラスに捉えている。

「新しいマシンは、ドライバーにとってはドライブするのが難しいクルマだ。それは良いことだと思う。誰でも簡単にドライブできるようなマシンではないということだ」

 そうトンバジスは力説した。

「空力レギュレーションの中には、チームがコーナリング時のマシンのあらゆる側面を完全にコントロールできないようにするモノがあり、そのためいくつかの課題が生じている」

「世界最高の22人が集まるシリーズを走るマシンが、普通のご老人でも運転できるようなモノであってはならないと思う」

■2031年に向けた目標。マシンのさらなる軽量化……目標は80kg減量

For the next set of regulations, the FIA would like the cars to be a further 80kg lighter, along with simpler power units

For the next set of regulations, the FIA would like the cars to be a further 80kg lighter, along with simpler power units

Photo by: Alastair Staley / LAT Images via Getty Images

 シャシーの全体的なパッケージングについては、トンバジスはある程度満足している。しかしFIAとしては、さらなる改善を目指している。今回のサイクルでは不可能だが、次のレギュレーションが導入される予定の2031年には、それを投入することが目標として掲げられている。

「マシンは少し軽くなり、少し小さくなった。このことについては、ドライバーたちは喜んでいる」

「しかしこれで満足ということではない。あと80kg軽くしたいし、将来的にはもう少し短く、もう少し小さくしたいね」

「それが目標だ。現状からさらに大きな一歩を踏み出すということだ。今回の進歩は悪くないと思うが、『よし! これで目標達成だ』と言っているわけではない。今後はさらに軽量化を進め、重量も大幅に減らしていきたいと思っている」

 ただ、これまでは年々巨大化・重量増に向いていた傾向が、今年逆転したというのは画期的と言える。

「おそらく2000年以降、いやそれ以前からかもしれないが、F1マシンが軽くなったのは初めてだと思う」

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