FIA、メルセデスの新兵器”DAS”の安全性について「懸念なし」
メルセデスがF1プレシーズンテストに投入した新デバイスDAS(二重軸ステアリング)の安全性について、FIAは満足しているという。
メルセデスF1チームは、スペインのカタルニア・サーキットで行われたF1プレシーズンテストに、DASと呼ばれる画期的なステアリングシステムを投入した。これはステアリングホイールを押し引きしてフロントホイールのトー角をコントロールするものだ。これによって直線区間とコーナリング区間で、それぞれ安定性を高めようとしているとみられる。
ただ、ステアリングホイールを押し引きするという動きは、通常ステアリングでは行なわないモノである。そのため、このデバイスの安全性については不安視する声も挙がっている。しかしながらFIAは、DASには安全性のリスクがないと満足しているという。
かつてFダクトが禁止されたように、このDASも禁止される可能性があるのかと尋ねると、F1レースディレクターのマイケル・マシは、motorsport.comに対して次のように答えた。
「FIAは、危険をもたらすと見なされた場合、いかなるモノも使うことを許さない」
そうマシは説明する。
「FIAとしての観点から言えば、結局のところ安全性が我々が最も重視している要素だ」
「だから、安全面に関する疑問はない。安心していただきたい。それが我々の側からしたところの最優先事項だ」
ルノーのスポーティングディレクターであるアラン・パーメインは、いかなるチームも、安全性に満足できないモノをマシンに載せることはないと語った。
「ドライバーが両手でハンドルを握った場合、安全性について危険を冒すことはできない」
そうパーメインは語った。
「Fダクトの問題点は、ドライバーが片手運転しなければならなかったことだ。特に高速コーナーを走る時のことが心配されたのだ」
「彼らが安全でないと感じるようなシステムを設計したり、造ったりしていないと、私は確信している。だから、安全性については心配していない。安全性の問題が介入することはないと確信している」
フェラーリのスポーティング・ディレクターであるローレン・メキーズも、DASの安全性については心配していないと語った。
「どんなチームでも、安全ではないと分かっているモノを、サーキットに持ち込むことはないだろう」
「結局のところ、我々にはドライバーに対する責任がある。そういう(危険を冒してもいい)考え方はないと確信している」
FIAはDASの安全性に満足しているものの、レギュレーション変更により2021年からは使用できなくなる。
なぜFIAがレギュレーション変更の中にその文言を盛り込んだのか? それについて尋ねると、マシは明確な説明を避けた。
「2021年のレギュレーション変更に気づいたということは、あなたはとても賢いと思う」
そうマシは語った。
「そして2021年のレギュレーションで規定された中で、チームが思いつくことを見ていくことになる。それについては、そのままにしておくと思う」
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