FIA、F1レーシングガイドライン改訂で“フェルスタッペン戦法”封印へ。シーズン中の承認目指す

レッドブルのマックス・フェルスタッペンとマクラーレンのランド・ノリスが繰り広げたF1アメリカGPでの騒動を受け、FIAはレーシングガイドラインの文言を変更する。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB20, Lando Norris, McLaren MCL38, battle into turn 1

Max Verstappen, Red Bull Racing RB20, Lando Norris, McLaren MCL38, battle into turn 1

写真:: Steve Etherington / Motorsport Images

 FIAは、F1アメリカGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペンがマクラーレンのランド・ノリスに対して行なったディフェンス戦法を受け、メキシコで行なわれたF1ドライバーとの話し合いを経て、物議を醸すレーシングガイドラインの文言を修正する予定だという。

 最終的に1-2フィニッシュを飾ったフェラーリの後ろで、フェルスタッペンとノリスはアメリカGPで激しい3位表彰台争いを展開した。

 残り4周のターン12では2台揃ってコースオフ……ノリスはタイトルを争うフェルスタッペンをコース外で抜いたとして5秒のタイムペナルティを受けたが、フェルスタッペンはライバルをコース外へ押しやったことが理由でペナルティが科されることはなかった。

 FIAのレーシング・スタンダード・ガイドラインは現時点で、他車から攻撃を仕掛けられている際に強引なディフェンスを展開することが可能としている。エイペックスで前にいる限り、イン側に飛び込みコーナーを曲がれなくてもポジションを守ることができるのだ。

 しかしFIAはこの問題点を認識しており、抜け穴を塞ぐ必要があると見ているようだ。この変更には、フェルスタッペンがアメリカで見せた戦法以外のグレーゾーンも対象となる。

 motorsport.comの調べでは、来月カタールで行なわれるドライバーミーティングでFIAがドライバー側に修正案を提示し、承認を得る予定だという。これらはレギュレーションではなくガイドラインであるため、FIAの他の組織による承認が必要なわけではなく、レーススチュワードがすぐに履行することができる。

 グランプリドライバーズアソシエーション(GPDA)としてドライバーは団結を示しているものの、アメリカGPでの一件については賛否両論。改訂版のガイドラインは全会一致を得られない可能性がある。

 キック・ザウバーのバルテリ・ボッタスは、メキシコシティGPの木曜日に「何人かのドライバーはレギュレーションの限界に挑んでいて、ほぼ小馬鹿にしているみたいなモノだよ」と語っていた。

 motorsport.comの調べでは、メキシコシティGP初日FP2後に実施された恒例のドライバーミーティングは、GPDAのミーティングに続いて、フェルスタッペンをコース外から抜いたとしてノリスに下されたペナルティに関するFIAのブリーフィングと説明が行なわれたため長時間に及んだ。

 このミーティングには、通常通りチームのスポーティングマネージャーやフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)担当者が参加した他、スチュワードも出席した。

Lando Norris, McLaren MCL38, battles with Max Verstappen, Red Bull Racing RB20

Lando Norris, McLaren MCL38, battles with Max Verstappen, Red Bull Racing RB20

Photo by: Sam Bagnall / Motorsport Images

 ミーティングでは、フェルスタッペンのディフェンス戦術についてドライバーたちがそれぞれの立場を説明した。アメリカGP終了後やメキシコシティGPのメディアデーでは、フェルスタッペンが優先的なポジションであるディフェンス側のマシンではなかったとするノリスの意見に強く同意するドライバーもいた。

 しかし一方でフェルスタッペンのディフェンス戦術は厳しいものの、現在のルールの範囲内ではフェアだと考えるドライバーもいた。

 ドライバーの全会一致を得るのは常に難しいものの、motorsport.com調べでは、カタールでのミーティングを経て、ガイドラインの変更が受け入れられるのに十分な支持が現時点であるようだ。

 メディアに提供された声明の中で、FIAはこのミーティングについて「ドライビング・スタンダード・ガイドラインの更新を続けるという一般合意が得られた」と説明した。

「ドライバーたちがドライバーズ・レーシング・ガイドラインを希望し、GPDAと共にその導入に合意した」

 FIAは声明でそう続けた。

「ガイドラインが更新されるたびに、ドライバーとの協議が行なわれる」

「このガイドラインは、オースティンのような単独のアクシデントが原因ではなく、スチュワードの判断や決定に一貫性を持たせたいという願いによって進化し続けるべきだと一般的に受け止められている」

 ガイドラインは2022年にドライバーたちの要望で導入された。最後に大きな変更を受けたのは2023年シンガポールGPの後であり、メキシコでのミーティングでは特定の意見の相違はあったものの、全体的に協力的な雰囲気の中行なわれた。

 

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Alex Kalinauckas
F1
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