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F1の競技規則がアップデート。予選中の赤旗原因となったマシンは”手助けナシ”なら走行復帰可能と明文化

FIAはF1中国GPで発生した2つの事故による混乱を解消するため、F1競技規則の改訂版を発表した。

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, heads back to the pits after a crash which caused a red flag in Q2

 F1はベルギーGPを終えて1ヵ月弱のサマーブレイクに入ったが、この間に競技規則に微調整が加えられた。

 これは主に、F1中国GPで起こったふたつのインシデントによって生じた混乱に対処するためのものだ。

 4月に上海インターナショナル・サーキットで行なわれた中国GPの予選Q2では、フェラーリのカルロス・サインツJr.が最終コーナーでスピンを喫してコース左側のタイヤバリアにクラッシュしてしまった。サインツJr.は長時間停止したままだったため、レースディレクションが赤旗を提示し、セッションは中断された。

 しかしサインツJr.のマシンはフロントウイングにこそダメージを負っていたものの走行再開。ピットに戻り、セッション再開後も走行を続けた。

 当時、予選中のコース上ストップに関する規定である第39.6条には次のように書かれていた。

『予選セッションまたはスプリント予選中にコース上でマシンが停止したドライバーは、それ以上そのセッションに参加することを認められない』

 そしてアストンマーティンはサインツJr.がこの規定に違反したと考え、予選結果について抗議したが、レーススチュワードによって却下された。

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, spins out in Q2 causing car damage and a red flag

Carlos Sainz, Ferrari SF-24, spins out in Q2 causing car damage and a red flag

Photo by: Andy Hone / Motorsport Images

 しかし8月を前に発表された幅広いレギュレーション調整の一環として、FIAはこのルールを修正。新たな条文では次のように記されている。

『予選セッションまたはスプリント予選セッション中にピットレーン以外の場所でマシンが停止し、物理的な援助を受けたドライバーは、それ以上そのセッションに参加することを認められない』

 重要なのは、変更されたレギュレーションではサインツJr.は違反にならず、問題なく自力でサーキットに戻って予選を続行できるということだ。

 この変更により、同じような状況が発生した場合の明確性が増し、抗議の必要性がなくなるはずだ。

 中国GPでの出来事を踏まえて行なわれた2つ目の修正は、スプリントレースで科されたペナルティが決勝レースに持ち越されるというものだ。

 中国GPのスプリントでは、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソはターン9でサインツJr.と接触し、タイムペナルティを受けた。

 しかしアロンソは接触のダメージですでにリタイアしていたため、事実上ペナルティは適用されず仕舞いとなった。

 競技規則の第54.3.d条の修正により、5~10秒のタイム加算やドライブスルー、10秒のストップ&ゴーペナルティを受けながらペナルティを消化できなかったケースでは、ペナルティを持ち越し次のレースでグリッド降格処分を科すことができるようになる。

 当該規則は以下のように修正されている。

『ペナルティが適用され、リタイアしたことでペナルティを受けることができなかった場合、スチュワードはそのドライバーに対し、次のレースでグリッドポジションペナルティを科すことができる』

 その他の変更点としては、2026年のレギュレーション変更に向けてミュールカー(ルール変更をシミュレーションするために変更を加えたマシン)を使ったテストに関する条文が第10条に追加されている。

 各チームは、2020年から2023年のいずれかのシーズンにおける技術規定に準拠したシャシーをベースにミュールカーを製作し、テストを合計10日間実施することを承認している。これらのテストに参加するドライバーは、フル・スーパーライセンスを有し、そのキャリアの中で少なくとも1回のF1に出場した経験があるか、または現行のF1カーで最低500kmの走行経験がなければならないとされている。

 

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