フォースインディア、今季マシンに”根本的な”問題「解決に数レース必要」
フォースインディアは、シーズン開幕前から今季型マシンに”根本的な”問題を抱えていることを認めた。














フォースインディアは、2018シーズン開幕前から今年のマシン『VJM11』に”根本的な”問題を抱えていると明かした。
フォースインディアはシーズン開幕前のバルセロナ合同テスト時に発覚した問題の解決策を探り、厳しいシーズンスタートを切っていた。当初、合同テスト終了後にデータから読み取れる内容を疑っていたが、開幕戦を前にトラブルを抱えていることは明らかだった。
チームはその問題に気が付いていたのかとmotorsport.comが尋ねたところ、テクニカルディレクターのアンディ・グリーンは「バルセロナ合同テストと開幕戦の間に問題を認識し始めた」と答えた。
「私たちが手にしたデータについて、この内容は本当なのかどうかと疑いを持っていた。これが正しいデータなのかを確かめるためにも、テストではもっとパフォーマンスが必要で、マシンに関するさらなるデータも欲しかった」
「ここまで我々が見てきたものは事実だった。だからそれを変えようと挑戦してきている。しかし今のところ、解決策は見つかっていない」
グリーンは、マシンの抱える”根本的な問題”は当初、CFD(数値流体力学)や風洞のデータと実際のマシンの動きが一致していないことを示していたと話した。
「風洞の問題ではない。実際のマシンの問題なのだ」
「風洞とCFDがマシンと合っていない。風洞とCFDは合致しているが、残念ながらそれらが実際のマシンのパフォーマンスと合っていない」
また彼は、マシンのリヤのバランスが崩れたことによって、例えば先週末のバーレーンGPで導入した新しいフロントウイングなど、他の部分の判断が難しくなっていると明かした。
「新しいフロントウイングは我々の期待通りに機能するとまだ自信を持っている」
「今の我々にはない、リヤの効果を生み出すようにデザインされたものだ」
「(マシンのパフォーマンスを)判断するのは信じられないほどに難しい。というのも、タイヤが大きく影響するからだ。空力面だけでなく、タイヤマネージメントの問題もある。リヤが安定しないと、リヤタイヤのマネージメントは非常に困難になる」
スペインでアップデート投入予定
グリーンは、来月のスペインGPでアップデートの投入を計画しており、それが現在抱えている問題の解決を手助けするものになることを願っているという。
「バルセロナで問題に取り組むことができるようなものであってほしい」
「そうであれば間違いなく解決策になる。我々がやろうとしているのは、早急に解決策を見るけることだ」
「マシンが白紙の状態であれば、おそらくすぐに解決できるだろう。だがそうではない。我々にはすでにマシンがあるのだ」
「それゆえ我々の持つリソースでもってそれを行うにはこれまでよりも時間がかかる。私としては数レースかかるだろうと考えている」
しかし彼は、マシンのリヤの問題はより深刻になる可能性があり、2018年のマシンコンンセプトに原因があるかもしれないと語った。
「マシンは変化している。同じものに見えるかもしれないが、あらゆる部分が変更されている。我々が変更したのはどのパーツだろうか? とても微妙な変更だ。それが我々が今取り組んでいる重大な問題に繋がった」
ライバル勢の苦戦にルノーも驚き
ルノーF1チームのテクニカル・オフィサーを務めるボブ・ベルは、今シーズン、フォースインディアやウイリアムズといったチームがグリッド後方に沈んでいることに”驚いている”という。
だが彼は、もしこれらのチームが抱えている問題が空力のものであれば、その原因が見つかればリカバーできない理由はないと話した。
「空力の点から見ると、彼らのマシンはパフォーマンスの限界近くで走れるようにデザインされている」
「時には少しプッシュしすぎてしまう。そうすると風洞やCFDは真実を伝えてくれないものだ。ただ少し限界を超えてしまったのだ」
「原因を突き止めることができれば、前進するためにそれを修正できるはずだ」
この記事について
シリーズ | F1 |
チーム | フォースインディア |
執筆者 | Jonathan Noble |