アメリカ人ドライバー、乗せてみませんか? F1のCEOがアメリカでの市場拡大戦略を語る
F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、各チームがアメリカ人ドライバーの起用を検討しているかどうかを確認しているようで、今後数年の内にこういった働きかけの成果が出ると信じている。
F1のオーナー企業であるリバティ・メディアはかねてより、アメリカにおけるF1の市場拡大を目指してきた。そして先日、2022年からマイアミGPを開催することが決まり、ようやくひとつ目の目標を達成した形だ。
ただ、F1では近年アメリカ人ドライバーが誕生していない。F1を走った最後のアメリカ人ドライバーは2015年のアレクサンダー・ロッシであり、2006年のスコット・スピード以来15年もフル参戦ドライバーが出ていない。
とはいえ、ここ数年のインディカーでは多くの若手ドライバーが活躍しており、その中でもアメリカ出身のコルトン・ハータは21歳ながら既にキャリア4勝を挙げるなど注目を集めている。また、インディカーのレジェンドであるマリオ・アンドレッティも最近、ハータをF1にステップアップさせるべく働きかけを行なっていると話していた。
アメリカ・ウォール街のアナリストたちから、地元アメリカ出身のドライバーがいればF1が活性化するのではないかと質問されたドメニカリは、それがまさにF1が重要なターゲットとしていることだと認めた。
「アメリカ人ドライバーがいる中でマイアミでのレースを迎えることは重要だと思っている」とドメニカリは言う。
「先ほどの質問の答えは私にとって明確で、イエスだ。我々は各チームと協力して、アメリカ人ドライバーがF1チームの目に留まる可能性があるのかどうかについて確認しようとしている」
「(アメリカ人F1ドライバー誕生の)可能性はあるだろう。現実的に考えれば、直近2、3年にそういったことは考えられないが、その後ならあり得るかもしれない。色んな優秀なドライバーに目を向けているチームがあるようだが、彼らの準備ができれば、アメリカのファンにとっては大きな後押しになる」
「人々はアメリカ人ドライバーを見たいと思っている。したがって、彼らが近い将来、F1で他のドライバーたちと競い合えることを期待している」
ドメニカリはまた、マイアミでのF1開催がアメリカにおけるF1人気を盛り上げる要因のひとつになるだろうと強調しており、モナコGPではPRの一環として、マイアミGPの舞台であるハードロックスタジアムの巨大スクリーンに映像を流すことが明らかにされた。
「我々が、アメリカでふたつ目のレースをマイアミで行なうという話をしていることは良いニュースだ。そこは文化も違うし、哲学も違うし、ショーの組み立て方も異なっている」
「驚くべきことに(マイアミGP開催の)発表から数週間で、このイベントに対する注目度は非常に高くなっている。だからこそ、我々はアメリカのコミュニティと良好なコミュニケーションを築いている。これを最大限に活用したいんだ」
「我々はマイアミガーデンズにあるスタジアムでも、モナコで行なわれるレースの模様を共有したい。彼らにもその雰囲気を味わって欲しいからだ。これにより、アメリカで生まれる価値がさらに高まるようなプラットフォームができあがるだろう」
「こういったことが、我々がアメリカでふたつのレースを開催する上での基本的な戦略的思考だ」
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