F1

F1には“全開レース”が必要だ。メルセデスF1代表、2023年カタールGPから着想「今はタイヤマネジメントが全て」

メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1には2023年カタールGPのようなドライバーが“全開で走り切る”レースがもっと必要だとの考えを語った。

Matt Kew

Matt Kew

編集: 2023/12/16 8:00

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Max Verstappen, Red Bull Racing leads at the start

 オーバーテイクやスペクタクルの少なさが来季も続くと懸念される中、メルセデスのトト・ウルフ代表はF1に2023年カタールGPのような“全力レース”がもっと必要だと提案した。

 F1ドライバーたちはタイヤのオーバーヒートに対処しなくてはならない現状を訴えており、サーマルデグラデーション(オーバーヒートによる性能劣化)の大きさからタイヤを冷やすためにペースを緩める必要を強いられることが多い。

 こうした問題についてタイヤを供給するピレリは、オーバーテイク増加を目的にグラウンドエフェクトカーがF1で復活して以降、各チームのマシン開発が予想以上に進んだため、後方乱気流を発生させていると認識。タイヤコンパウンドや構造の変更を検討しているものの、その研究開発には時間を要するため、新たなタイヤが採用されるのは2025年以降になるかもしれない。

 各チームが2024年に向けてマシンを進化させるのは間違いないはずで、それを考えると、来季はDRSトレインが多く、オーバーテイクやスペクタクルが少ないF1に逆戻りしてしまうのではないかという懸念の声もある。

 その解決策としてメルセデスのウルフ代表は、2023年カタールGPのような“全力レース”を増やすことが解決策のひとつになると提案した。

 カタールGPではタイヤ構造の懸念からタイヤセットそれぞれに18周という周回数制限が設けられ、実質的に3ストップが義務付けられた。これにより、この1戦はタイヤマネジメントの必要がない、常に全開で走るレースとなったのだ。

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 オーバーテイクやスペクタクルに関する懸念についてmotorsport.comがウルフ代表に尋ねると、彼は次のように答えた。

「11月のアブダビGPをネガティブに捉えてはいない。来年のバーレーンでどうなるか、そしてシーズンがどうなるかを待つしかない」

Pirelli tyres preparation

Photo by: Erik Junius

Pirelli tyres preparation

「どうなるのか、ピレリタイヤが来年のマシンにどう対応するのかを見てみよう。しかし結局、見ての通りオーバーテイクは悪化している」

「(今のF1は)オーバーヒートのマネジメント勝負になっている。全力で走ることができるカタールのようなレースがあるといいね」

 ただピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラ代表は、仮に全周を100%の力で走り切ることができるようになった場合、オーバーテイクに必要なタイム差が生まれないとして、耐久性が高すぎるタイヤを作るべきではないと語った。

「チームとストラテジストを巻き込んで、適切な時間をかけて議論する必要がある。例えばデグラデーションレベルを変更した場合、全てのレースが1ストップとなり、全チームが同じ戦略を採ることになるからね」

Additional reporting by Alex Kalinauckas

 

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