短所が長所に早変わり。ガスリー&角田、アゼルバイジャンGP好調の理由は「元々ダウンフォースが不十分だから」
アルファタウリのピエール・ガスリーは、アゼルバイジャンGPの初日から速さを見せた理由としてマシンとコース特性の相性の良さを挙げている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1アゼルバイジャンGPのフリー走行1回目で9番手、2回目では6番手と初日から速さを見せたアルファタウリのピエール・ガスリー。トップグループ下の”ベスト・オブ・ザ・レスト”候補に浮上してきた理由として、彼は舞台となるバクー市街地サーキットとアルファタウリ『AT03』の相性の良さを挙げている。
バクー市街地サーキットには高いダウンフォースが必要とされる高速コーナーはなく、低速コーナーとストレートで構成されている。ターン16からターン1までの区間も速度域が高いため、ボディワークに頼らなくともフロアやメカニカルグリップで十分なコーナリングフォースを得られるはずだ。
各チームは低ダウンフォース仕様の空力パッケージを持ち込んでおり、アルファタウリも新しいリヤウイングを投入している。
そして、元々発生させられるダウンフォース量が比較的少ないという”他のサーキットでは弱点になり得る”AT03の素性が、アゼルバイジャンGPでは良い方向に作用しているようだ。
motorsport.comの取材に対して、ガスリーは初日の好調さについて次のように答えている。
「高速コーナーがないことが主な要因だ。僕らのマシンの最大ダウンフォースは、ライバルたちに比べて不十分だということは理解しているからね」
「裏を返せば、低速コーナーが多くて、ダウンフォースもあまり必要なく、メカニカルグリップで走るコースに行けば、マシンの挙動は良くなるんだ」
「週末を迎えるにあたり、僕らが少し楽観的でいられるのはそれが理由だ。モナコのセクター2で見たように、そういうタイプのコーナーで僕らはかなり良かったんだ。良いスタートが切れたよ」
Pierre Gasly, AlphaTauri AT03
Photo by: Carl Bingham / Motorsport Images
毎レースのように勢力図が変動する中団グループ。アゼルバイジャンGPの初日を終えた時点では、アルファタウリはアルピーヌと共にメルセデスやマクラーレンと”ベスト・オブ・ザ・レスト”を争っている。ガスリーも、アゼルバイジャンGPではその争いに加われているとして、中でもFP2で4番手につけたフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のパフォーマンスを警戒している。
「明らかに、僕らは混戦の中にいると思う」と彼は続ける。
「僕らは飛び抜けて速い訳じゃない。アロンソはかなり印象的な走りをしたと言わざるを得ないし、彼らは直線パフォーマンスを持っているみたいだ」
「彼は争いの中にいる。メルセデスもそうだし、ノリス(ランド・ノリス/マクラーレン)も予選では常に上位にいる。僕らは2台で(上位に)行けると思うけど、少なくともその争いには加われている」
チームメイトの角田裕毅も初日から速さを見せ、FP1で7番手、FP2で8番手につけた。彼もAT03の相性の良いサーキットは理解しているとして、前戦モナコGPで掴めなかったポイントをアゼルバイジャンGPで狙っている。
「マシンを深く理解し、こうしたパフォーマンスを予想できるようになってきたと思います」と角田は言う。
「チームとして、自分たちのマシンの長所も短所も理解できています。つまり、サーキットでマシンがどんな動きをするか、何となく掴めてきたんです」
「今のところ、それは予想でしかありません。だから、この機会を最大限に活用して、ポイントを獲得していく必要があります」
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