ハリウッド映画のようだった……ガスリー、激動の2019年を振り返る
トロロッソ改めアルファタウリ・ホンダから2020年のF1に参戦するピエール・ガスリーは、最高と最低の瞬間を経験した2019年シーズンは、ハリウッド映画のようだったと語った。
Pierre Gasly, Toro Rosso celebrates in Parc Ferme
Zak Mauger / Motorsport Images
昨シーズンまでのトロロッソは、2020年シーズンからアルファタウリとしてF1を戦うことになる。そのアルファタウリのドライバーであるピエール・ガスリーは、2019年シーズンは様々なことを経験したため、ハリウッド映画に出演しているようだったと語る。
ブラジルGPを2位でフィニッシュし、F1での自身初表彰台を手にしたガスリー。しかしその一方で、彼は厳しい瞬間をいくつも経験した。シーズン中盤にはレッドブルから更迭され、さらにベルギーGPでは親友であるF2ドライバーのアントワーヌ・ユベールが亡くなるという事故も起きた。
昨シーズンを振り返ったガスリーは、時々現実とは思えないという感覚を感じていたと語る。
「まるでハリウッド映画のようだった」
ガスリーはそうmotorsport.comに対して語った。
「本当のことだと思えなかった時もあった。起きたすべてのこともそうだし、シーズンをどうやって始めたのか、いつ始まったのか、そして最初の6ヵ月に起きたこと……そういうモノについてね」
「そしてチームが変わり、トロロッソに戻った時も、本当のことのように感じられなかった。『そんなこと有り得ない。現実的じゃない』と思う瞬間が、1年の間にたくさんあったんだ」
ガスリーにとって最悪の瞬間は、前述の通りベルギーGPで親友ユベールを失った時だっただろう。しかもガスリーは、トロロッソに降格させられた直後だった。
「ジェットコースターのような1年だった」
そうガスリーは説明する。
「あらゆる種類の感情を経験した。最も悲しい瞬間はスパだった。アントワーヌが亡くなってしまったからだ。しかも、僕はトロロッソに戻されたところだった」
「でもその後で、ブラジルのようなレースもあった。それは僕のキャリアの中でも、おそらく最高の瞬間だったと思う」
「1年を通じて、多くの感情の浮き沈みがあった。これらの様々な感情、様々異なる時間を経験しながらも、僕は仕事を続け、プッシュし続けた。それは素晴らしかったと思う。僕は『プッシュし続ければ、ある時点で物事は正しい形に落ち着くだろう』と分かっていた」
ブラジルで表彰台を獲得したことにより、ガスリーのF1で戦う”能力”についての疑問は払拭された。しかしガスリー本人は、ブラジルでの結果があったとしても、実際にはあまり変わらなかったと語る。
「良い成果を挙げるのは良いことだ。だからその(ブラジルGPでの)結果は良かったと思う」
そうガスリーは語る。
「トロロッソに戻った後、表彰台をひとつ獲得しても、それがひとつ減ったとしても、それによって僕が変わることはない」
「僕は以前と同じだ。同じように仕事を続けているし、物事に対するアプローチも変わっていない。でも難しい時期を過ごした後であっても、目指すパフォーマンスレベルに達するまで、僕は常に働き続ける」
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