F1フランスGP開催前倒し。それでもグロージャンのF1テストはなくならない
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、F1フランスGPの日程が変更され、当初予定されていたロマン・グロージャンとメルセデスによるデモ走行は中止となった。しかし、グロージャンのF1テストは来月実施予定だという。
写真:: Mercedes GP Petronas Formula One Team
F1第7戦トルコGPのキャンセルに伴うF1カレンダーの修正により、F1フランスGPは1週間開催が前倒しされることになった。その結果、同GPで予定されていたロマン・グロージャンによるメルセデスF1マシンのデモランは中止に。しかし、後日の本格的なF1テストは実施予定だという。
2020年シーズン第15戦バーレーンGPでの大クラッシュから生還したロマン・グロージャンは、怪我に伴いシーズン残り2戦を欠場することになった。当時所属していたハースF1チームから契約終了を言い渡されていただけに、本人としても不本意な形でのF1キャリア終了であっただろう。
そのためグロージャンは、”F1さよならテスト”を行ないたいと発言。これに応えたのがメルセデスであり、6月25日から27日にかけて開催されるフランスGPで2019年のチャンピオンマシンであるメルセデスW10のデモ走行を行い、6月29日にはポール・リカール・サーキットで本格的なテストを行うことが予定された。
しかし6月13日に開催予定であったトルコGPの中止に伴い、2021年シーズンのF1カレンダーに変更が加えられ、フランスGPが1週間前倒しで開催されることになった。これにより、グロージャンがデイル・コイン・レーシングから参戦を予定しているインディカー・シリーズのロードアメリカ戦と同じ6月20日に、フランスGPが開催されることになる。
メルセデス広報によると、このダブルブッキングによりフランスGPでのグロージャンのデモ走行は当初の予定通り実施できなくなったとのこと。しかし、6月29日にはポール・リカール・サーキットで、予定通りグロージャンに走行機会を与えるつもりだという。
F1のポッドキャスト「Beyond the Grid」に出演したグロージャンは、昨シーズンのバーレーンGPでの大クラッシュにより火傷を負って病院で療養中の際、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフから、メルセデスでのF1テストを提案されたと語った。
「全てトトからの提案だった」とグロージャンは言う。
「ご存知の通り、僕がバーレーンの病院にいた時はどの指も動かせなくて、携帯電話を開くにも誰かの助けが必要だった」
「『(最終戦の)アブダビGPまでに回復出来なければ、メルセデスでF1テストを実施しようってトトが言っている』って友達が僕に伝えてきたんだ。僕は『OK、そいつはとってもクールな話だ』って感じだったよ」
「確かにその時は(そのアイデアを)気に入っていたけど、(F1最終戦への参加が)叶わないと分かる日まではアブダビに戻りたかった。自宅に戻り少しずつ回復していると、メルセデスから電話がかかってきた」
「それで、『我々が実施できるのはこの日程で、シート合わせもこの日に行なう。同時にシミュレーターにも少し乗れるけど、どうする? 挑戦する?』って言ってきたから『何言っているんだ。もちろんやるよ!』って答えたんだ」
「ちょっと信じられないチャンスだ。まだ僕はF1のファンだし、レースも観ている。これまでF1マシンには乗っていたけど、2019年のチャンピオンマシンに乗ることになった。2020年シーズンのマシンから(性能は)そう遠くないし、恐らく史上最速のF1マシンだった」とグロージャンは続けた。
「プレッシャー無しで走ることができる。ただ、知っての通り(F1フランスGPでの)練習なしで、いくつかのテストやプログラムなどを行なうことになる。確かにプログラムはあるが、それよりも『行ってみよう、楽しもう』という感じだ」
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