マゼピン、父提案の”ボーナス制度”は「真剣にスタッフのことを考えたモノ」
ハースのニキータ・マゼピンの父は最近、チームスタッフに対するモチベーションアップのためにインセンティブを提案している。マゼピンはこうしたアイデアについて、現在のF1スタッフが直面しているプレッシャーに対する真剣な懸念から来たものだと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
F1の2021年シーズンは全22戦、その内3連戦が3度含まれるというタフなスケジュールとなった。しかし来シーズンは全23戦へとカレンダーが拡大。チームスタッフへの負荷が非常に高まってきている。
こうした状況にはF1以外の場所での仕事を探すスタッフが増えるという副作用も出てしまっており、ハースF1チームでも長期の仕事を断念するスタッフが出る事態を避けられていない。
11月にはハースのドライバー、ニキータ・マゼピンの父でありタイトルスポンサーのウラルカリのオーナーでもあるドミトリーが、チームに対してスタッフのモチベーション維持のためのインセンティブ制度の導入を提案している。
ハースはレギュレーションの大きく変わる2022年に、最下位に沈む現状から脱出を図るためにもできるだけ多くの人材を必要としている。そしてマゼピンによると、父のこうした提案も本気で状況を心配した結果だという。
「僕は父に対して、優秀な人達が去ってしまうことへの懸念は話していた」と、マゼピンはmotorsport.comに語った。
Nikita Mazepin, Haas F1, on the grid with his father Dmitry Mazepin
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
「考えることは人それぞれだと分かっているけど、中には経済的な懸念を持っている人たちもいた。そして父がそうした話を聞いてくれたことはとても幸運だったと思う」
「父は会社で4万5千人以上の労働者を雇い、必要なモノを提供してきた素晴らしい実績がある。僕とは違ってこうしたことの専門家なんだ」
「一連のアイデアも父は完全に自分で考えていた。人にお金を与えるというのは、聞こえは悪いかもしれない。でも人をやる気にさせ、ある事柄を達成することに対して、報われる機会を提示しているんだ」
「今回の件で重要なのは、父が自発的にそう言い出したことだ。父はこの件で何かを得られるわけじゃない。でも父はすでに十分な成功をしているから、お返しをしたいという段階にあるんだ」
「父は今ファクトリーやチームのボトムレベルまで、懸命に働いている人たちのことを本当に心配しているんだ」
なおマゼピンは現時点でこうしたインセンティブ制度が単なる提案にとどまっており、今後はハースが受け入れるのか、スタッフにとって必要とされているものなのかといった部分を確かめる必要があると述べている。
「この申し出が現実のモノになるかは分からない。父は単なるスポンサーだから、チームがどうするかを決める必要があるんだ」
また現在F1は年間の予算上限が定められているが、その点についてはインセンティブ制度が実現しても問題にならないだろうとマゼピンは語っている。
「僕の知る限りでは、(ハースは)予算上限を下回っている。だから(インセンティブ制度で)ちょっとだけ上限に近づくことになるだろう」
「(インセンティブ制度は)皆がより良い生活を送れるように考えられている。それはその人だけじゃなく、彼らの家族についてもだ。そういったことは、ちゃんと成功するためにとても大切なことだよ」
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