ハースF1、ウラルカリへの返金問題が解決。差し押さえが解け、次戦イタリアGPに向けて機材輸送が可能に
ハースF1チームはウラルカリへのスポンサー料返金が遅れたことで、ザントフールトから機材を輸送できない事態に陥っていたが、返金が確認されたことで差し押さえが解消された。
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ハースF1チームの元スポンサーであるウラルカリは、900万ドル(約13億円)のスポンサー料とF1マシンの受け取りを確認したと発表。これにより、仮差し押さえを受けていたハースはイタリアGPに向けてマシンと機材を持ち込むことが可能となった。
2022年にスポンサー契約を締結していたハースとウラルカリ。しかしロシアのウクライナ侵攻により、ハースはウラルカリとの契約をシーズン前に解除した。
この件を巡って法廷闘争も繰り広げられたが、裁判所はハースに契約を解除する権利があると認めたが、ウラルカリが支払った1300万ドル(約19億円)のスポンサー料の一部を返還すべきだと命じた。この金額は、900万ドル(約13億円)だとみられている。またウラルカリへのF1マシンの譲渡も求められたようだ。
しかしウラルカリは7月の期限までに支払いとマシンを受け取っていないとして行動を起こした。木曜日の夕方、オランダGPのピットレーンに執行官と警察が訪れ、ハースはザントフールトでのレースこそ許可されたものの、支払いが確認されるまでオランダから機材を持ち出すことができなくなっていた。
Nikita Mazepin, Haas VF-22
Photo by: Haas F1 Team
月曜日の午後、ウラルカリはオランダの裁判所に対し、マシンとともに代金を受け取ったことを報告。以下のような声明を発表した。
「ウラルカリは、スイスの仲裁裁判所の裁定に従い、ハースが支払うべき代金(利息と手数料を含む)を全額受け取ったことを確認した。また、スポンサー契約の条件に基づき、我々が所有すべきレーシングカーも回収した」
「そのためウラルカリはオランダ当局に対して、暫定措置として差し押さえていたハースの資産を解放し、ハースは自由にオランダから持ち出すことができると通告した」
ハースは、支払いが金曜に行なわれ、週末だったために確認が遅れたのだと主張していた。
ハースは、直接の支払いがロシア企業への制裁に抵触することを懸念し、900万ドルを中東の口座に預けたという。
「ウラルカリが、先週金曜日に行なわれた送金を確認したため、トラックはオランダを出発し、直ちにイタリアに向かう許可を得た」とハースは声明で述べた。
約1日ほど機材の輸送が遅れたと見られるが、これが今週末のイタリアGPに影響することはないはずだ。
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