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ハース、今季は他チームと”対等”に? 予算大幅増もチームの成長モデルは変えず

ハースのギュンター・シュタイナー代表は、新たなタイトルスポンサーを得て予算の上限近くまで使えるようになるとしても、チームのモデルと変更する計画はないと語った。

Nico Hulkenberg, Haas VF-22

写真:: Michael Potts / Motorsport Images

 ハースは、国際送金ネットワークで有名な『マネーグラム』を新たなタイトルスポンサーに迎えたことで、財政的に大きな後押しを得ることができたがF1チームのモデルを変更する計画はないという。

 ハースのギュンター・シュタイナー代表は昨年10月にマネーグラムとの提携を発表した際、この資金注入によってチームが予算を上限近くまで使うことができ、他のチームとより公平に戦うことができるようになると認めている。

 またハースは2016年のF1参戦以来、フェラーリとの技術的なパートナーシップを結んでおり、カスタマーチームとしてその恩恵を最大限に享受してきた。レギュレーションで許容される限りの技術移転を活かして進歩を最大化してきたが、予算が増えてもそのモデルを変えようとは考えていないようだ。

 シュタイナーはチーム全体のアプローチを変えるのではなく、マシンの開発にその予算を集中しなければならないと語った。

「資金をマシンに投資したい」と、シュタイナーはmotorsport.comのインタビューに応えている。

「今のところ、手に入れたものはすべてクルマに投資している。他にやりたいことは何もない。今あるシステムを安定させ、クルマを速く走らせるためにすべてを使うことを確認したいだけで、それ以外は何もない」

「他のことに目を向けているわけではないし、自分たちでこうしたいというのもない。今のやり方を安定させて、何か変えたいことがあればその後に変えればいいんだ」

「今のところ我々はこのモデルを使い続け、ベストを尽くす。もし予算の範囲内で、自分たちでパーツを作ることで節約できたり、より良い投資ができるのであれば、それは後からやればいい。でも、すぐには無理だ」

 過去4年でふたつもタイトルスポンサーを失うという経験をしたハースにとって、マネーグラムの存在はチームにとって大きいモノとなる。

 ハースは2019年にリッチエナジーと契約し印象的なブラック&ゴールドのカラーリングで注目を集めたものの、シーズン途中で混乱の末契約を打ち切った。

 またロシア企業のウラルカリとのパートナーシップはロシアによるウクライナ侵攻を受け、昨年2月にわずか1年で打ち切られた。

 マネーグラムの登場によって、ハースはこれまでで最高の状態になると思うかと問われたシュタイナーは、次のように答えた。

「我々はこれまで、決して悪いポジションにはいなかったと言えるだろう」

「2020年はパンデミックが発生したため、楽な立場にはいなかったが非常に堅実だったと思う」

「ベストかどうか? 当初から我々はすべてにおいて非常に堅実だったと思う。16年にF1に参入した時は予算制限がなかったので、たとえ財務状況が良かったとしても他のチームよりかなり規模が小さいんだ」

「でも今は他のチームと比べても、財政的にとても競争力がある。”競争力がある”というより、”対等”なんだ」

 なおハースは、2023年のF1マシン『VF-23』のカラーリングを1月31日の日本時間23時に発表する予定だ。

 
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