ハース代表、フェラーリPUからの早期乗り換えを否定「彼らがいなければここにいない」
ハースのギュンター・シュタイナー代表は、チームが困難な1年を過ごしているとはいえ、パワーユニット供給先であるフェラーリに背を向けてパートナーを変更するのは“倫理的でない”と考えている。
2016年にF1参戦をスタートしたハースは、以来一貫してフェラーリからパワーユニット(PU)の供給を受けていた。またそれだけでなく、フェラーリからはレギュレーションで許可されている領域のパーツも購入するなど、非常に深い関係にあると言える。
しかしながら、昨年出された技術指令の影響もあってか、今季のフェラーリPUのパフォーマンスは芳しくなく、ワークスチームだけでなく、カスタマーチームであるハースとアルファロメオまで苦戦を強いられている状況だ。
ハースとフェラーリとの契約が2021年末までとなっていること、そしてルノーが新たなパートナーを探していることを考えれば、ハースがPUパートナーを再考する絶好の機会であることは確かだ。しかしながら、チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、フェラーリが苦戦しているからといってすぐにPU変更の決断をするのは正しいことではないと考えている。
「私は忠誠心(の重要さ)を信じているし、ジーン(ハース/チームオーナー)だってそうだ」
そうシュタイナーは語った。
「彼ら(フェラーリ)は我々をここまで導いてくれたし、良い仕事をしてくれた」
「今、彼らが少し苦境に立たされていることは我々も理解しているが、それが短期的なものであることを願っている」
「フェラーリは常に復活を果たしてきた。すぐに(他のメーカーに)飛びつくというのは、非人道的だ。なぜなら、彼らがいなければ我々はここにいないからだ」
シュタイナーはまた、ハースがフェラーリと長期的な協力関係を築くことを決めた背景には、フェラーリへの忠誠心以外にも、チームの組織の一部がイタリアにも拠点を置いていることなど、いくつかの要因があることを認めた。
「もちろん他の機会を探る必要もあるだろうが、我々の組織の一部がイタリアにある以上、それは簡単ではない」
「(PU供給先が変われば)全てをイングランドに移転する必要が出てくる。それはタダでできることではない」
「現時点ではフェラーリと共に懸命に働き、他のことに気を取られないようにすることが最善策だ。ただ、他のメーカーが無償でPUを提供してくれるという話を持ってきてくれるのであれば、我々は喜んで話を聞くよ!」
そう語ったシュタイナーだが、彼曰くハースは他のPUメーカーと将来の提携について話をしていないといい、ルノー側もハースと直接交渉をしていないことを示唆した。
ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは次のように語った。
「我々は(PU供給先を)積極的に探しているわけではない。我々にはこのスポーツへの長期的な参加計画があるので、(PU供給先を)増やすのは良いことだと思っているし、そういったチャンスに関してはオープンだ」
「ただ、我々はこれまでにも多くのカスタマーチームと関わりを持ってきたので、積極的に機会を探っているわけではない。そして、そういうことがこのスポーツでの目標を達成するために本当に必要なものであるかどうかも、はっきりしていないのだ」
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