ハースF1は急がない。リッチ・エナジーにウラルカリ……タイトルスポンサーとの“ゴタゴタ”はもう懲り懲り?

ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、チームが「半年後に後悔しない」ように新たなタイトルスポンサー契約は急がないつもりだと語った。

ハースF1は急がない。リッチ・エナジーにウラルカリ……タイトルスポンサーとの“ゴタゴタ”はもう懲り懲り?
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 ハースは2016年のF1参戦以来、タイトルスポンサーとして契約した企業と混乱の末に袂を分かつという構図を繰り返している。そのためチーム代表のギュンター・シュタイナーは、「半年後にチームが後悔しない」メインスポンサーを見つけるため、契約を急ぐことはないと語った。

 ハースは、2021年シーズンからニキータ・マゼピンの父ドミトリーが会長を務めるロシアの肥料メーカー『ウラルカリ』とタイトルスポンサー契約を結んだ。しかし2022年2月末から始まったロシアによるウクライナ侵攻を受け、契約を解除。2022年シーズンに向けてウラルカリから支払われていた1200万ユーロ(約16億円)の返金を求められたが、これを拒否した。

 さらにハースは、ロシアのプーチン大統領と深い繋がりを持つウラルカリにより社会的評価や好意的イメージが損なわれた“利益損失”の補償として800万ユーロ(約11億円)を要求している。

 現在は、タイトルスポンサーがいない状態でマシンを走らせているハース。シュタイナー代表は、新しいスポンサー候補からは高い関心が向けられていると語っていたが、大型契約を急ぐことはないという。

「多くの動きはあるが、すぐ次のモノに飛びつくつもりはない」

 そうシュタイナーは語る。

「時間をかけて、じっくりと吟味して、良い判断を下したい。現在、我々は安全なポジションにある」

「急いで、半年後に後悔するのは無意味だ」

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Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 ウラルカリとは短い関係に終わったハースだが、2019年シーズンにも当時タイトルスポンサーだったエナジードリンク企業『リッチ・エナジー』とシーズン途中で契約を解除している。

 往年のJPSロータスを彷彿とさせる「ブラック×ゴールド」のカラーリングでシーズン開始前は大きな話題を集めたが、開幕後はリッチ・エナジー側で問題が立て続けに発生した。

 リッチ・エナジーは雄鹿のロゴが盗用だとして裁判で敗訴、7月にはウイリアムズ・ストーリーCEOがTwitterを通じてハースの成績不振を理由にハースとの契約打ち切りを発表。しかし株主側はこれがストーリーCEOの“個人的な行動“だとして、ハースとの契約は有効だと語るなど内輪もめ……結果、リッチ・エナジーとのタイトルスポンサー契約は14レースで終了した。

 ウラルカリやリッチ・エナジーをめぐるイザコザから、より注意深くタイトルスポンサーを選定するかと尋ねられたシュタイナーは「明らかに、我々は生きて、学んでいる」と答えた。

 また、大口スポンサー候補の関心が高いのであれば急いで契約を結ぶ必要はなく、吟味に時間をかけるべきだとシュタイナーは考えている。そして、スポンサー契約は金銭的な問題だけではないと念を押した。

「最良なパッケージを待っている。様々なことが重なっているんだ」とシュタイナーは言う。

「最良のオファー、最高のスポンサーのことだ。今契約して、半年後に『こんなはずじゃなかった』と思うようなモノではない」

「『2週間以内に準備しなきゃいけない』などと、そういう罠にはまることもある。しかし、じっくりと腰を据えて、彼ら(スポンサー候補)と話をしようと思う方が良い場合もある。仮に誰かがまだ待ってくれるのなら、3ヵ月でも6ヵ月でも待つことができるからだ。急ぐことはない」

「もし我々が交渉は上手くいかないと考えたのならば、今年中にやる必要はない。必ずやらなければならないことではない。我々は小さなスポンサーなら今も発表している」

「様々なモノが入ってくるが、それは正しいモノでなくてはならない」

 
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