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F1サウジGP、今年の安全は大丈夫? 昨年近隣でテロ発生も”ハミルトン以外”は納得へ。最多王者は人権問題と合わせ注視

F1サウジアラビアGPは昨年開催時にサーキット近郊で大規模なテロが発生し、安全性に対する懸念が生じていた。今年もサウジアラビアでレースが行なわれるが、F1やFIA、多くのドライバーが安全性に満足している様子の一方で、ルイス・ハミルトンが正反対の姿勢をとっている。

Lewis Hamilton, Mercedes-AMG

写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 F1は中東でのグランプリ開催が増加し、2021年からサウジアラビアが新たに加わった。しかし2022年の大会開催時には近隣石油精製施設に対するテロ攻撃による爆発が発生し、安全面での懸念が生じていた。

 当初はドライバー達がテロの脅威にさらされながらのグランプリ開催に納得が得られず、ボイコットの可能性もあった。ただ話し合いの末、最終的にサウジアラビアGPは予定通り行なわれ、レースは無事終了している。

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 サウジアラビアGPの責任者はその後チームとドライバーと話し合いを持ち、2023年のレースに向けて準備を進め、対応に納得を得ようとしていた。

 そして2023年のサウジアラビアGPは3月17日から開催。現時点でテロなどは発生しておらず、FIAと主催者側はレース開催に先駆けて、ドライバーや観客の不安を和らげることに務めている。

 彼らは追加の安全対策や、テロ攻撃を実施したイエメン国内の反政府勢力フーシ派とサウジアラビア間における非公式停戦という状況を強調している。なおこれらの紛争はイランとの代理戦争という一面もあるが、3月上旬には2国間で国交正常化合意も行なわれている。

 メディアデー(木曜日)の記者会見では、サウジアラビアGPの安全性がトピックスのひとつとなっていたが、ほとんどのドライバーは対応に満足している様子だった。

 ランド・ノリス(マクラーレン)は「ここでレースをできて幸せだ。F1、そして僕らのスポーツ活動は良いことだ。何も心配していない」と語った。

 またアレクサンダー・アルボンは安全対策について「今年は皆がより安全に感じられるように、とても多くの努力が払われてきた」と語った。

 フェラーリのカルロス・サインツJr.も同意しており、安全だと思っていることはウソではないと話した。

「僕らは、今安全な場所にいるのだと安心感のあるしっかりとした説明を受けたと思う。僕の理解では、それで自分を説得する必要があると思う。時間が解決してくれるよ」

「というか、彼らはウソをついたりはしていないと僕は思っているし、安全なイベントを開催していると確信している」

 ケビン・マグヌッセン(ハース)やエステバン・オコン(アルピーヌ)、ランス・ストロール(アストンマーチン)、セルジオ・ペレス(レッドブル)なども、安全性についてはF1や主催者側の説明に納得している様子だった。

 しかしそういった賛意一色の中、ルイス・ハミルトン(メルセデス)だけが明らかに不満を示している。

 彼はFOMらが説明した安全対策に対するコメントとして、次のように答えている。

「付け加えることは何もない。皆が言っていることとは、全くの正反対だ」

Lewis Hamilton, Mercedes F1 W14

Lewis Hamilton, Mercedes F1 W14

Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images

 このコメントの意図についてさらに尋ねられると彼は「まあ、詳しくは話していないし、好きに解釈してもらえばと思うよ」と付け加え、さらに「マシンに乗り込むのを楽しみにしている、というのは確かだ」と続けた。

 ハミルトンは「僕は自分の仕事の”その部分”についてワクワクしている」と強調しており、サウジアラビアという国の人権に関する状況などその他の要素について、満足していないことを示唆していた。

 もとより、サウジアラビアでのF1開催にあたっては、スポーツを利用して人権侵害など国が抱える問題から目をそらさせる『スポーツウォッシュ』だと批判が出ていたことも確かだ。

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 その後ハミルトンは以前言及していたのは政治的な要素だったのか、安全面だったのかについても尋ねられたが、彼は次のようにコメントしている。

「どちらでもない。どっちかにはしたくないんだ」

「皆が安全な週末を過ごして、無事に家へ帰れることを願っている。それが僕らにできることだろう?」 

 また「レースボイコットを考えたことはあるか」と聞かれたハミルトンは、「自分が居なくともF1は続く」と考え、それならば自分のもつ影響力を利用して、問題を提起していくことを優先したと語った。

「だから、僕がやろうとしているのはこういった様々な場所に行った時に、できる限り多くのことを学ぼうとすることなんだ」

「ここのように、人権問題がある場所に向かうスポーツとして、意識を高めてポジティブな影響を残そうとする義務があると、僕は今でも思っている」

「そして、もっと何かをするべきだと感じているんだ。それが何なのか、僕も全ての答えを持ち合わせているわけじゃない。でも人々が苦しんでいることについて、もっと注意を高めていろいろなことをするべきだと思う」

 なおハミルトンのチームメイトであり、ドライバー組合(GPDA)の理事でもあるジョージ・ラッセルは、今回ドライバー達に説明された安全対策について、概要を明かしている。

 ラッセルは「前回のグランプリではコミュニケーションが不足していて、(ミサイル攻撃に関する)最初の情報は、SNSから来たものだった」と語っている。

 彼は「今では全体として遥かに良い状況にあると考えている」と、それらのコミュニケーションが改善されたことを示唆しており、「全員に少しの安心と理解を与えてくれる」と語った。

 
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