ハミルトン、アロンソとの接触でエンジン破損? 次戦以降ペナルティの可能性が浮上
メルセデスのルイス・ハミルトンはF1ベルギーGP決勝で接触がありリタイアに追い込まれた。その影響で、搭載していたパワーユニットが損傷している可能性があり、今後PU交換のペナルティが科される状況となるかもしれない。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
F1第14戦ベルギーGP決勝で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)との接触で早々にリタイア。この接触の影響でパワーユニット交換が必要となる可能性が出てきた。
ハミルトンとアロンソはレース1周目に接触。ハミルトンのマシンは接触の衝撃で宙を舞い着地する形となった。その後、ハミルトンのマシンからは液体が漏れていることが確認され、本人も損傷を感じていると報告しており、チームはマシンを停めるように指示。ハミルトンはわずか1周でレースを終えることになった。
この際、テレメトリデータを確認したチームは衝撃の38秒後には無線で「(アクセルを)バックオフするんだ。フルスロットルは無し。少しずつ、少しずつだ」と指示を飛ばしている。
停車したマシンからは煙もあがっていた。無線やこうした状況を考えると、冷却無しで走行したことが考えられ、そうした場合V6エンジンに大きなダメージが発生してしまった可能性も出てくる。
Lewis Hamilton, Mercedes W13 crash with Fernando Alonso, Alpine A522
搭載されていたPUの状況に関してメルセデスに尋ねたところ、広報担当者はPUが検査と再使用可能かどうかの判断のためにファクトリーへと返送されていると認めた上で、V6エンジンの状態に関して「懸念事項なのは確か」と答えている。
ハミルトンはベルギーGP初日の時点で、V6エンジンは2基目までしか使用していなかった。そして今回投入されたエンジンはほぼ新品だったため、残る7レースでPU交換の上限(年間3基)を超えた際のペナルティは避けられると考えられていた。そのため、ハミルトンにとってはこのプールされていたエンジンを失うと、大きな代償となるかもしれない。
現在、ハミルトンはMGU-K(スパで新型に)、MGU-H、ターボチャージャー、コントロールエレクトロニクス、エナジーストアもそれぞれ年間の使用上限数に達している。今回の受けた衝撃でこれらのコンポーネントを交換しなくてはならなくなった場合、ハミルトンはグリッド降格ペナルティを受けることになる。
チームは初期に使用していたPUは現在もまだ使用可能だとしている。しかしマイレージもかさんでいるため、そうしたエンジンは金曜日に使用される事が多い。ハミルトンも2戦後のモンツァに向けてはフレッシュなエンジンから多くのアドバンテージを得ることになるかもしれない。
なお今回ダメージを受けたのはPUだけではない。ギヤボックスも衝撃からキャリアにクラックが生じてしまったようだ。ただ次戦オランダGPで交換が必要となった場合でも、まだ上限は超えないためペナルティは発生しない。
次戦オランダGPは夏休み明けの3連戦中2戦目。ハミルトンのPUの状況も、近く明らかになってくるだろう。
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