「マクラーレン離脱は正しい決断だった」ハミルトン、移籍に至るまでの心境を回想
ルイス・ハミルトンは、マクラーレンを離れてメルセデスへ移籍したことは正しい決断だったと感じており、当時のマクラーレン代表であるマーティン・ウィットマーシュが自分を許してくれていることを願っているようだ。
写真:: Andrew Ferraro / Motorsport Images
現在、メルセデスと共にF1界を席巻しているルイス・ハミルトン。しかし彼は元々マクラーレンの若手ドライバープログラムの一員であり、2007年に同チームからF1デビュー。2008年には初の世界王者にも輝いている。
しかしそんなハミルトンは、2012年を最後に長きに渡ってサポートを受けてきたマクラーレンを離脱。ワークスチームとして2010年にF1復帰して以来、1勝しか挙げていなかったメルセデスへと移籍することを決断した。
ハミルトンの決断は結果的に正しかったと言える。メルセデスは“パワーユニット時代”の幕開けと共に黄金時代に突入し、2014年から6シーズン連続でダブルタイトルを獲得している。そして今季もメルセデスとハミルトンはドライバーズ、コンストラクターズの両選手権でトップを独走中だ。
その一方で、ハミルトンを失ったマクラーレンは低迷期に。現在は上り調子となってきているが、ハミルトンが離脱した2013年以降は1勝も積み重ねることができておらず、過去8シーズンで5度表彰台を獲得したのみとなっている。
ハミルトンがマクラーレンを離れてメルセデスに移籍するという決断をした当時は、その選択に疑問の声が上がっていたが、このように両チームの明暗が分かれる形となった。ハミルトンはニュルブルクリンクで行なわれたアイフェルGPの前に、この決断が“最も難しいもののひとつ”だったことを認めた。
「彼ら(マクラーレン)のサポートがなければ、僕はF1に行けなかっただろう。F1に行くにはとにかくお金がかかるけど、僕たち家族には他の家庭がこのスポーツに投じているようなお金がなかったから、成す術がなかった」
ハミルトンはそう語った。
「だから僕は彼らに対する忠誠心があったけど、それと同時に、将来何をしたいかを考えないといけなかった」
「僕はあまり成功をしていない、成長途中にあるようなチームの一員になって、新しい何かを築き上げたかったんだ」
「それはエキサイティングな挑戦だし、勝利への道を歩めるようになるまでどのくらい時間がかかるか分からなかった。でも僕は本当に、(メルセデスが)いつかはその場所にたどり着けると信じていた」
ハミルトン曰く、マクラーレンを去ることを当時のチーム代表であるマーティン・ウィットマーシュに伝えることが、特に厳しかったという。
「特にボスであるマーティンに電話をかけるのが、僕がこれまでにしなければいけなかった電話の中で一番つらかったと思う」
「今では僕のことを許してくれていると願っているよ! 彼は理解してくれていたと思うからね。でも、最終的にこの決断は正しかったと思う」
「個人的にも正しい決断だったと思うし、人生とはそういうものだと思う。どうすればいいかなんて誰も教えてくれないし、それが正しいことか間違ったことかを知っているのは自分だけなんだ」
「決断する中で、他の誰の影響も受けてはいけないんだ。自分の中に課題がある限り、自分にとって正しいことをしないといけないし、僕がやったのはそういうことなんだ」
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