僕らのマシンは悪い意味で“別カテゴリー”じゃないか……メルセデスのハミルトン、高速域での戦闘力不足に肩を落とす
ルイス・ハミルトンは、F1サウジアラビアGPの高速コーナーでライバルチームと戦っている時にメルセデスW15を「違うカテゴリー」のマシンに乗っているように感じたと語った。
超高速のジェッダ市街地サーキットで開催されたサウジアラビアGPで、メルセデスのルイス・ハミルトンは泣かず飛ばずの9位に終わった。週末を振り返り、ハミルトンは今年のメルセデスW15が高速域の戦闘力でライバルに敵わず、「違うカテゴリー」のマシンに感じたと吐露した。
ハミルトンはサウジアラビアGPでフラストレーションの溜まる週末を過ごした。予選では8番手に沈み、決勝でもセーフティカー出動時にステイアウトを選択するギャンブル作戦を取るも実らずポジションを落とした。
ジェッダのコースレイアウトは高速コーナーでのW15のマシン性能の低さを浮き彫りにし、ハミルトンとチームメイトのジョージ・ラッセルは、レッドブル勢やフェラーリ勢、マクラーレン勢、アストンマーティンの少なくとも1台には先行され、メルセデスは戦闘力で5番手チームに甘んじた。
チーム代表のトト・ウルフは、高速コーナーで苦戦するW15には“根本的な”問題があると認めた。
ハミルトンは、W15を改善するためには時間がかかるため、この先も厳しい週末が続く可能性があると示唆した。
「次の数戦は厳しいモノになるだろう」とハミルトンは言う。
「高速サーキットは全て、今のパッケージでは不利になると思う」
「でも低速域は得意だし、中速域も悪くない。めちゃくちゃひどい訳じゃない。問題は高速域で、そこにパフォーマンスを追加していくだけだ」
そしてハミルトンは次のように続けた。
「他のみんなと共に高速域を走った時は、まるで別カテゴリーにいるみたいだったよ」
レースを楽しめているかと尋ねるとハミルトンは次のように答えた。
「楽しんでいるとは言えないね。僕は9位争いをしているし、9位でフィニッシュするのは間違いなく楽しくない」
Lewis Hamilton, Mercedes F1 W15 battles with Oscar Piastri, McLaren MCL38
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
「でも実際のレースは楽しんでいるよ。前を追いかけて、限界までプッシュして、マシンの全てを最大限に引き出した。ギリギリの状態だったよ」
「ただ残念なことに、高速域でのパフォーマンスが足りていない。そこでみんなが僕らを抜かしていくんだ」
「でもポジティブなこともある。マシンは低速域で良い。高速域ではもっとダウンフォースを増やす必要がある。それができれば戦えるようになると思う。でも、やるべきことはまだある」
ハミルトンは2024年シーズンの開幕前の時点では、過去2年間にわたり苦戦したメルセデスにとって3度目の正直となるW15に大きな期待を寄せていたという。
「3年連続でほぼ同じポジションにいるのは悔しいよ」とハミルトンは言う。
「厳しい状況なのは間違いないけど、僕らは実直に仕事を続けていくよ」
「ファクトリーのみんなが全力でプッシュしているのは知っているけど、僕らが何か大きな変更を加える必要があるのは明らかだ。ひょっとすると僕らはまだ十分な大きさの変更を加えられていないのかもしれない」
「僕らの前にいる3チームを見てみると、まだ僕らとはコンセプトが違う部分がある。僕らがまだパフォーマンスを引き上げていく必要があるのは確かだ」
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