ハミルトン、アクセサリー規制もどこ吹く風「だって外せないイヤリングもあるし……」
ルイス・ハミルトンは、FIAによるドライバーのアクセサリー規制強化に従うつもりはないと語り、物理的に外せないモノもあると主張した。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
F1第3戦オーストラリアGPを前に、FIAは安全上の理由からドライバーのアクセサリー着用を禁止していると改めて注意喚起したが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はこれに従うつもりはないようだ。
F1レースディレクターのニールス・ウィティヒは、オーストラリアGPのイベントノートでFIA国際モータースポーツ競技規則の付則L項第3.5条を引用した。
『身体穿孔または金属ネックチェーンの形の装身具(ジュエリー)の着用は、競技中は禁止
されているため、競技開始前に確認される場合がある』
このルールは、特別新しく定められたモノではない。FIAは2005年に初めて、ピアスやネックレスなどの着用を禁止すると表明している。
ただこのルールを根拠にした取り締まりなどは、これまで特に行なわれていなかった。今回の注意喚起は安全基準を可能な限り高くするために行なわれたもので、特に2020年バーレーンGPでロマン・グロージャンが見舞われた激しいクラッシュから学んだ教訓を活かしたものだ。
この決定につながった安全上の根拠は明らかなものの、ハミルトンはこの規制はあまりにも行き過ぎだと考えているようだ。
さらに彼は、一部のイヤリングを取り外すことは物理的に不可能であり、FIAの要求に応じることはできないだろうと語っている。
「(ジュエリーを)外す予定はないよ」
「それは個人的なことだと思う。自分らしくいられるようにすべきなんだ」
「外すこともできないモノがあるんだ。右耳につけているのは、文字通り溶接されているんだ。だから切り落とすか、それに近いことをしなくてはいけない。だからこのままだ」
オーストラリアGPの週末、FIAはアクセサリー規制の他にも、耐火性のアンダーウェアを着用することをドライバーに義務付けている。これには、ハミルトン以外のドライバーからも不満が出ていた。
これは、F1の新しいレースディレクターとドライバーたちの間で起きた最初の衝突だと言えるが、事態がエスカレートすることはなさそうだ。
メルセデスのトト・ウルフ代表は今週、『Press Association』に対し、ドライバーのジュエリー着用を厳しく取り締まることには疑問を呈しつつも、新レースディレクターであるニールス・ヴィティヒの仕事を称賛している。
「最初の数レースでの彼の運営は尊敬に値するもので、堅実であり、一歩も間違っていない」
「しかし、あれ(ジュエリー禁止令)は今の段階で必要なバトルなのだろうか? でも、それがレースディレクターとして最大の不幸な失策になるのなら、1000倍マシだ」
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